ポー・ポー「火（動的エネルギー）」1985年、油彩、カンバス、75×75 cm、所蔵：森美術館MAMコレクション002：存在と空間——ス・ドホ＋ポー・ポー
MAMスクリーン002：ゴードン・マッタ=クラーク記録映像集
MAMリサーチ002：ロベルト・チャベットとは誰か？——フィリピン現代アートの発展とともに
2015年7月25日（土）-10月12日（月、祝）
森美術館
http://www.mori.art.museum/
開館時間：10:00-22:00（火曜は17:00まで）入館は閉館30分前まで
※9/22（火・祝）は22:00まで開館
会期中無休
森美術館がリニューアルオープンを機に始動した３つのプログラムは、『ディン・Q・レ展：明日への記憶』との同時開催で、『MAMコレクション002：存在と空間――ス・ドホ＋ポー・ポー』、『MAMスクリーン002：ゴードン・マッタ=クラーク記録映像集』、『MAMリサーチ002：ロベルト・チャベットとは誰か？――フィリピン現代アートの発展とともに』を開催する。
同美術館のコレクションを紹介する「MAMコレクション」では、第49回ヴェネツィア・ビエンナーレ韓国館代表を務めるなど同国を代表するアーティスト、ス・ドホのインスタレーション「因果関係」と、長期にわたり軍事政権が続いたミャンマーで80年代以降のコンセプチュアル・アートを牽引してきたポー・ポーの５点の絵画を紹介する。7月25日にはス・ドホ本人を迎えて、アーティストトークを開催する。企画は片岡真実（森美術館チーフ・キュレーター）。
「MAMスクリーン」では、建築物を切断する大規模なプロジェクトやレストラン経営など、空間を再検討する多種多様な実践に取り組みながら、35歳の若さでこの世を去ったゴードン・マッタ=クラークのプロジェクトの記録映像を紹介する。今回は、ニュージャージー州の一軒屋をふたつに切断した「分割」（1974）、パリの再開発により取り壊しが決まったビルに穴を開ける「円錐の交差」（1975）という代表的プロジェクトの記録に加え、マンハッタンの時計台に作家自身が上り、歯を磨く、髭を剃るといったパフォーマンスを行なう「クロックシャワー」（1973）なども上映する。企画は近藤健一（森美術館キュレーター）。
そして、アジア各地の研究機関や研究者と協力し、作品展示に限定することなく映像、写真、文書、資料などを紹介する「MAMリサーチ」では、フィリピンの現代美術に多大なる影響を残したロベルト・チャベットに着目した展示を行なう。チャベットはアーティスト、キュレーター、教育者など多岐にわたる立場で現代美術に関わり、初代フィリピン文化センター美術館長やアーティスト・ラン・スペース「Shop6」の主宰を務めた。2013年に他界した後、香港のアジア・アート・アーカイブが彼の業績をまとめたオンライン・アーカイブを整備し、昨秋にはフィリピン文化センターでトリビュート展が開催されている。会期中には、チャベットの世代の異なる教え子たちの集まりからなる「キング・コング・アート・プロジェクト・アンリミテッド」の共同主宰リンゴ・ブノアンをゲストに、トーク「ロベルト・チャベットとは誰か？」を開催する。企画は片岡真実（森美術館チーフ・キュレーター）。
ス・ドホ「因果関係」2007年、インスタレーション、アクリル樹脂、アルミニウム板、ステンレススチール・フレーム、ステンレススチール・ケーブル、モノフィラメント、295x120cm、所蔵：森美術館 画像提供：リーマン・モーピン・ギャラリー、ニューヨーク／香港
関連イベント
アーティストトーク
出演：ス・ドホ
2015年7月25日（土）19:00-20:30（開場：18:30）
会場：森美術館 オーディトリアム
定員：80名（要予約）
料金：無料（要展覧会チケット）
※日英同時通訳付
※申込は下記URLより
https://f.msgs.jp/webapp/form/13445_dxt_645/index.do
トーク「ロベルト・チャベットとは誰か？」
出演：リンゴ・ブノアン（キング・コング・アート・プロジェクト・アンリミテッド共同主宰）
2015年7月28日（火）19:00-20:30（開場：18:30）
会場：森美術館 オーディトリアム
定員：80名（要予約）
料金：無料
※プログラム開始前18：30-19：00の間およびプログラム終了後20：30-22：00の間、本プログラム申込者のみ「MAMリサーチ002」を鑑賞可。
※日英同時通訳付
※申込は下記URLより
https://f.msgs.jp/webapp/form/13445_dxt_646/index.do
ロベルト・チャベット、フィリピン大学美術学部にて。1983年、撮影： Soler Santos