戦争画STUDIES @ 東京都美術館


米伝単(対日本軍)1944〜45年、13.6×20.5㎝、表面、一ノ瀬俊也『宣伝謀略ビラで読む、日中・太平洋戦争―空を舞う紙の爆弾「伝単」図録』柏書房 2008年より

戦争画STUDIES
2015年12月9日(水)-12月20日(日)
東京都美術館 ギャラリーB
http://www.tobikan.jp/

特設ウェブサイト:http://www.sunshinenetworkjapan.net/

SUNSHINE NETWORK Japanの企画のもと、アーティストや研究者を含むさまざまな立場から「戦争画」について重ねたリサーチの成果を多様な形式で発表する展覧会『戦争画STUDIES』が東京都美術館で開催される。

東京都美術館は、かつて大日本帝国において軍の要請のもとに戦意高揚の目的で描かれた「作戦記録画」が戦時中に発表された会場のひとつであり、戦後はGHQに接収されることとなった現場でもある。その後、「作戦記録画」はアメリカに移送されたが、1970年に無期限貸与というかたちで東京国立近代美術館に戻される。77年には修復が完了し公開が企画されるも中止となり、長く展示されることのない期間が続いたが、現在、鑑賞の機会が増えつつあり、その評価の変化も見受けられる。

本企画では、先の戦争の経験者の声を聞く機会も減る今、何を考え、つくり、発表し、それをどのように受け止めるのか、「戦争画」から導き出される美術と歴史と社会の関係に対する再検討を批評的な視点から試みる。

参加アーティストは、村田真、辻耕、豊嶋康子、百瀬文、飯山由貴、CAMP、笹川治子、バーバラ・ダーリン。展示に加え、会期中にはSTUDYと称したさまざまな試みが行なわれる。


作者不明「無題」1950年代

関連企画
飯山由貴「ある職業の人を探しにいく」
2015年12月13日(日)14:30-
場所:東京都美術館 ギャラリーB 集合
要申込(締切は前日23:00まで)

レクチャー「女性と美術と戦争」
講師:吉良智子
2015年12月14日(月)18:00-20:00
場所:谷中の家(東京都台東区谷中3-17-11)
定員:20名
要申込(締切は前日23:00まで)

座談会「メディアのなかの戦争」
司会:笹川治子
2015年12月18日(金)18:00-20:00
場所:東京藝術大学(詳細は申込後に連絡)
要申込(締切は前日23:00まで)

木下直之「戦争スペクタクル上野ツアー」
2015年12月19日(土)15:00-17:00
場所:東京都美術館 ギャラリーB 集合・解散
定員:20名
要申込(締切は前日23:00まで)

座談会「ちいさな物語:もう一つの戦争画から見えるもの—清水登之・育夫像より」
ゲスト:杉村浩哉(栃木県立美術館 特別研究員)×中野冨美子(清水登之長女)
司会:辻耕
2015年12月19日(土)12:00-14:00(開場:11:30)
場所:東京都美術館 スタジオ
定員:50名(当日先着順)


村田真「プチ戦争画」2015年

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