河口龍夫『時間の位相』@ SNOW Contemporary


Tatsuo Kawaguchi Time Phase from “Land and Sea” (1970~2016)

河口龍夫『時間の位相』
2016年9月10日(土)-10月1日(土)
SNOW Contemporary
http://snowcontemporary.com/
開廊時間:11:00-19:00
休廊日:日、月、祝
※オープニングレセプション:9月9日(金)18:00-20:00
アーティストトーク「1970年の〈陸と海〉から今その外側へ」:9月9日(金)18:30-

SNOW Contemporaryでは、河口龍夫が自身の代表作「陸と海」(1970)に向き合い、46年という時間を経て制作した作品「〈陸と海〉からの時相」8点から構成される個展『時間の位相』を開催する。

河口龍夫は1940年兵庫県生まれ。60年代から現在に至るまで、鉄・銅・鉛といった金属、光や熱といったエネルギー、そして、化石や植物の種子など、さまざまな素材を使いながら、物質と物質あるいは人間と物質の関係性をめぐる制作活動を継続している。第8回パリ・ビエンナーレ(1973)や第12回サンパウロ・ビエンナーレ(1973)、『大地の魔術師』(ポンピドゥーセンター、1989)などに出品。2000年代以降も、『光あれ!河口龍夫−3.11以後の世界から』(いわき市立美術館、2012)、『河口龍夫展 言葉・時間・生命』(東京国立近代美術館、2009)、『河口龍夫 見えないものと見えるもの』(兵庫県立美術館、名古屋市美術館同時期開催、2007)をはじめ、美術館規模の個展を数多く開催している。

「陸と海」は、須磨海岸の干潮と満潮の中間地帯にロープで設置した4枚の板を定点撮影した写真作品。1970年の第10回日本国際美術展(東京ビエンナーレ)で初めて発表され、河口作品における「関係」という概念を語る上で欠かせない代表作として知られている。

本展で発表する新作は、1970年に制作した写真作品「陸と海」をもとに、写真の構造上、不可避的に欠落してしまった写真の外側を描き出したドローイング。写真が撮影された1970年から2016年までの時間によって想起される「位相」(時間の位置)をめぐる諸要素はもちろんのこと、境界の内側と外側、現実と創造、写真とドローイングなど、さまざまな「関係」の考察を促し、世界を捉え直す新たな契機を観客に提示する。

関連企画
アーティストトーク「1970年の〈陸と海〉から今その外側へ」
2016年9月9日(金)18:30-
会場:SNOW Contemporary
定員:40名(先着順)※人数によっては立ち見の可能性あり

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