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14:「わたし」に穿たれた深くて暗い穴(前編)

後編はこちら 飴屋法水「わたしのすがた」は、舞台芸術祭『フェスティバル/トーキョー10』の正式な参加作品である。したがって、役者も居らず脚本もなく劇場で上演されないからといって、これを単純に演劇でないと決めつけることはできない。事実、チラシには「構成・演出:飴屋法水」と明記されてView More >

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13:肉と眼の見えない結合——都築潤の「ニューエイドス」展をめぐって

(以下全て)「ニューエイドス」展展示風景 人が2、3人も入ればもう一杯になってしまいそうなキューブ状の展示室には、壁の三面を比較的大きな絵が一枚づつ占めている。残る一面には、それぞれの壁に対応して同じ絵が映し出された三台のiPadが置かれており、直接、手にとって画面を拡大して見るView More >

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12:瀬戸内国際芸術祭を観る(後編)

前編はこちら 瀬戸内を訪ねた9月初頭はまだまだ猛暑で、連日、滝のような汗で全身の水分を搾り取られるようだったが、今時はもう大分涼しくなったことだろう。前回は個々の展示について触れることができなかったので、後編では島ごとに気になった作品を見て行きたい。   鈴木康広「ファスナーの船View More >

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11:瀬戸内国際芸術祭を観る(前編)

9月の頭、早朝の便で空路、高松に入り、その日のうちに女木島、男木島と廻る。翌日は前に見逃していた直島の家プロジェクト、午後は小豆島。翌々日は朝から豊島、夕方から大島。最終日は直島のベネッセハウスでのシンポジウム参加を控え、軽い昼食後に李禹煥美術館。日程上、前に訪れたことのある犬島View More >

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10:新しい無言歌−−−長島有里枝の『SWISS+』展

長島有里枝に初めて会ったのは1994年のことなので、かれこれ15年は遡る。その前年に渋谷パルコで開かれていた公募展『アーバナート#2』で荒木経惟に見初められ、家族と撮影した全裸のポートレートでパルコ賞をとって間もない頃だった。当時、同じ渋谷の旧タワーレコード近くで、秋田敬明がマンView More >

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8:美術はだれのもの?——北川フラム更迭問題をめぐって(後編)

前編はこちら 教育、文化、学術を排他的に自立させぬことには成立しない省庁的な行政区分では、ひとたびこの領域を文部省が所轄するようになれば、文化をめぐる為政から市場原理や産業的奨励が排除されるのは当然のことだろう。むずかしいのは、市場原理や産業指数に代わって文化がおのれの価値を自己View More >

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7:美術はだれのもの?——北川フラム更迭問題をめぐって(前編)

後編はこちら 新潟市美術館 2007年に在野から招かれ新潟市美術館の館長職にあった北川フラム氏が、09年の夏に報じられた展示作品へのカビ発生騒動に続き、今年になって発見された虫「約40匹」の責任を取るかたちで更迭されたのは記憶に新しい。むろん、収蔵作品に致命的なダメージを与えかねView More >

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目次 椹木野衣 美術と時評 

108:潮汲み3年、塩撒き10年 — 「奥能登国際芸術祭/運動」をめぐって 107:「スヌーピーのいる部屋」― 西野逹「ハチ公の部屋」を反転する 106:日本列島の美術100年 — 関東大震災、ハチ公生誕・100年の年に 105:熱源と体温 — MOCAF「ART AFTER HView More >

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