■ 2017年5月10日[水]-19日[金]「蜷川実花 うつくしい日々」【原美術館】

(10日間・会期中無休) 原美術館・東京


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

̶ 朝起きたら信じられないくらい空が青くて、あまりにも綺麗だった。
どうせ逝くならこんな日がいいよね、って思った。̶

おそらくは、本当に大切な人や自身の死と向き合う時の感受性でしか見えない景色があります。体のどこかに常に不安と悲しみを宿しながらも、ふと見上げた空の青さに、芽吹く若葉に、風の薫りに、キラキラとした生を見る――『うつくしい日々』はそのような感受性で撮られた作品です。

本展は、蜷川実花が、父・幸雄の死に向き合う日々を撮影した写真約60点で構成されます。彼女が「逝く人の目で撮った写真」と表現するように、一点一点に、この美しい世界と別れゆく父の視線と、それを受け継ぐ娘の視線が重なります。作品に写る「止まれ」の標識の先に歩みが続くように、命は止まったようでありながら、娘へ、そしてその子供へと繋がれていきます。

『うつくしい日々』が撮影されたのは昨年の春。本展は同じ季節に開催される10日間のかけがえのない展示となります。


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

【開催にあたり】
原美術館では、2015年に蜷川実花の個展「Self-image」展を開催しました。あれから1年の間に写された蜷川幸雄と蜷川実花の“うつくしい日々”は、作家本人が「どうしてこんな写真が撮れたのかわからない」というほどこれまでの作品とは一線を画しています。人の生死、喜びと悲しみが共存する個人宅であった当館こそ、その公開に相応しいという思いから、スケジュール上、たった10日間の展示となりますが、開催に踏み切りました。『うつくしい日々』が撮影されたのは昨年の春。同じ季節に開催されるかけがえのない展示となることでしょう。


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

【作家略歴】
東京生まれ。ひとつぼ展グランプリ、キヤノン写真新世紀優秀賞、コニカ写真奨励賞、木村伊兵衛写真賞、大原美術館賞(VOCA展)など数々受賞。活動開始と同時に毎年写真集を発表し、現在までに100冊以上を出版。2007 年に公開された『さくらん』では長編映画初監督も務める。同作は国内だけでなく、第57回ベルリン国際映画祭及び第31回香港国際映画祭の正式出品特別招待作品となるなど、国内外で高い評価を得た。2008 年 11 月に東京オペラシティアート ギャラリーから始まり全国の美術館を巡回する大規模な回顧展「蜷川実花展 ―地上の花、天上の色―」を開催、のべ18万人を動員する。2010年、Rizzoli N.Y.から写真集を出版、世界各国で話題に。2012 年には『ヘルタースケルター』にて映画監督として第2作目を発表、新藤兼人賞銀賞を受賞。2016年、台湾の現代美術館(MOCA Taipei)にて大規模な個展を開催し、同館の動員記録を大きく更新した。2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会理事に就任 。 http://www.ninamika.com


©mika ninagawa, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

【開催要項】
展覧会名:蜷川実花 うつくしい日々
欧文表記 Mika Ninagawa:The days were beautiful
会期:2017年5月10日[水] ― 5月19日[金]  開館日数 10日(会期中無休)
主催・会場:原美術館
企画協力:小山登美夫ギャラリー、有限会社ラッキースター
協力:株式会社河出書房新社、株式会社東京スタデオ、富士フイルムイメージングシステムズ株式会社、株式会社フレームマン、町口覚、KEYS AND BRICKS、コエドブルワリー、与謝娘酒造

開館時間:11:00 am – 5:00 pm(水曜は8:00 pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
入館料:一般1,100円、大高生700円、小中生500円/原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料/20名以上の団体は1人100円引
交通案内:JR「品川駅」高輪口より徒歩15分/タクシー5分/都営バス「反96」系統「御殿山」停留所下車、徒歩3分/京急線「北品川駅」より徒歩8分
*5月14日(日)には当館学芸員によるギャラリーガイドを実施(2:30 pmより30分程度)
*写真集『うつくしい日々』を発行[河出書房新社、本体定価1,800円(税別)、A4変型、80ページ、オールカラー、5月上旬]

関連イベント 「対談 蜷川実花 × 飯沢耕太郎」
「蜷川実花 うつくしい日々」展の関連企画として、「対談 蜷川実花 × 飯沢耕太郎」を開催いたします。本展の作品について作家は何を語るのでしょうか、また、デビュー当時より蜷川をよく知る飯沢氏は、これまでとは一線を画した本展の作品をどのように捉えるのでしょうか。充実の90分間となります。

日時:5月14日(日)11:30 am – 1:00 pm
場所:原美術館 ザ・ホール
定員:80人
イベント参加費:一般900円、大高生500円、原美術館メンバーおよび同伴者2名様まで500円、中学生以下無料 *要入館料

予約開始日:4月20日(木)
申込み方法:Eメールにてお申し込みください。件名に「イベント申込み:対談 蜷川実花×飯沢耕太郎」、本文に氏名、連絡先電話番号、同伴者数をお書き添えの上、event@haramuseum.or.jpへお送りください。※受付を締め切りました[2017/4/26追記]

※本展に限り、作家の許可を得て撮影可能となっております。撮影時は館内に表示されているご注意事項をお守りください。
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※本展会期中、カフェ ダールではドリンクとスイーツをご用意いたします。
イメージケーキとお食事はございません。どうぞご了承ください。

原美術館 東京都品川区北品川4-7-25 〒140-0001
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エリザベス ペイトン:Still life 静/生
開催中-5月7日[日]

メルセデス・ベンツ アート・スコープ 2015-2017―漂泊する想像力
出品作家: 泉太郎 | メンヤ・ステヴェンソン | 佐藤時啓
2017年5月27日[土]-8月27日[日]

原美術館ウェブサイト
http://www.haramuseum.or.jp
http://mobile.haramuseum.or.jp

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