
石田尚志 絵と窓の間
2025年8月8日(金)–10月5日(日)
高松市美術館
https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/index.html
開館時間:9:30–17:00(金、土は19:00まで ※瀬戸内国際芸術祭夏会期(8/1–8/31)の金、土は20:00まで)入室は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、8/11、9/15は開館)、8/12、9/16
展覧会担当:髙見翔子(高松市美術館学芸員)、毛利直子(高松市美術館学芸員)
展覧会URL:https://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/event/exhibitions/exhibition_2025/exhibition_2025/ex_20250808.html
高松市美術館では、自らが描いた絵画を連続的に撮影する手法(ドローイング・アニメーション)で制作した映像作品で知られる石田尚志による約10年ぶりの大規模個展「石田尚志 絵と窓の間」を開催する。代表作と新作を中心とした約80点の作品を展観し、石田尚志の仕事を再考する本企画は、神奈川県立近代美術館 葉山、アーツ前橋と巡回し、本企画の最終開催地となる高松は西日本における石田の個展初開催となる。
石田尚志(1972年東京生まれ)は、独学で油彩画を始め、1990年代より映像制作や映像を含む空間インスタレーションを制作。生成と変容を続ける絵画、場の光や闇がもたらす空間の質的な変化、そして画家の思考の軌跡を留めた映像作品により国内外で注目を集める。近年再びカンヴァス絵画に取り組んでいる。これまでに、《部屋/形態》(1999)で「イメージフォーラム・フェスティバル 1999」特選を受賞。2001年には愛知芸術文化センター委嘱作品《フーガの技法》(2001)を制作。その後も横浜美術館の滞在制作で《海の壁-生成する庭》(2007)、「アーティスト・ファイル2010-現代の作家たち」(国立新美術館、東京、2010)、「ダブル・ヴィジョン―日本現代美術展」(モスクワ市近代美術館、2012/ハイファ美術館群、2012)、個展「石田尚志 渦まく光」(横浜美術館、2015/沖縄県立博物館・美術館、2015)、あいちトリエンナーレ2016、シャルジャ・ビエンナーレ13(2017)、個展「石田尚志 弧上の光」(国際芸術センター青森、2019)などで作品を発表している。


本展は、映像と立体を組み合わせた主要インスタレーションをはじめ、最新作の「絵画」に至るまで代表作と新作を中心に構成。なかでも、キャリア最初期の10代前半に制作した油彩画に始まり、40メートルを超えるロール紙に描かれた、石田作品の特徴のひとつ「絵巻」の原点となる貴重な初期作《絵馬》(1990)、近年の展開を啓いた2019年の《弧上の光》、さらに最新作の油彩画を通じて、「画家」としての石田を再考する。また、本企画の第一会場である神奈川県立近代美術館 葉山の展示室で会期中に公開制作された新作映像を紹介するほか、瀬戸内国際芸術祭の開催に合わせた高松会場独自のサテライト企画として、美術館外壁に石田が直接ドローイングを描いた高さ約10メートルの懸垂幕を展示。一部会期中の夜間には外壁への映像プロジェクションも実施。ブランチギャラリー(高松丸亀町商店街「しごとプラザ」ショーウィンドー)では懸垂幕にドローイングを描く様子を撮影したドキュメント映像を上映する。また、会期中には、アーティストトークのほか、画家のO JUNとともに記念パフォーマンス「O JUN/ISHIDA Takashi:『交戦/光線』」、「石田尚志─創作を紡ぐ音─」と題したミニコンサートなども開催する。


関連イベント
アーティストトーク
2025年8月9日(土)14:00–15:00(開場:13:45)
登壇者:石田尚志(本展出品作家)
会場:高松市美術館 1階講堂
定員:100名(先着順、申込不要)
参加費:無料
記念パフォーマンス「O JUN/ISHIDA Takashi:『交戦/光線』」
2025年8月24日(日)17:30–19:00
出演:石田尚志(本展出品作家)、O JUN(画家)
会場:高松市美術館 1階エントランスホール
参加費:無料、申込不要
※詳細は後日ウェブサイトに掲載
エントランス・ミニコンサート「石田尚志─創作を紡ぐ音─」
2025年8月16日(土)
Ⅰ部|13:00–13:30
Ⅱ部|13:45–14:30
演奏:香川大学ウィンド・アンサンブル
会場:高松市美術館 1階エントランスホール
定員:70名程度(申込不要)
参加費:無料
ギャラリートーク
学芸員|2025年8月10日(日)、9月15日(月・祝)各日14:00–
ボランティアcivi|会期中の日曜(ただし、8/10、8/24は除く)各日14:00–
会場:高松市美術館 2階展示室
参加費:無料(要観覧券)、申込不要
サテライト企画(瀬戸内国際芸術祭の開催に合わせて、本展のサテライト企画を開催)
映像プロジェクション
2025年8月8日(金)–8月24日(日)の金、土、日、祝
開催時間:19:00–21:00
※美術館外壁に、石田がこれまでに制作した映像作品などを重ねて投影。
ブランチギャラリー「特別展「石田尚志 絵と窓の間」プレ展示:REFLECTION」
2025年6月10日(金)–8月4日(月)
会場:ブランチギャラリー(高松丸亀町商店街「しごとプラザ」ショーウィンドー)
※本展のプレ展示として、《REFLECTION》(2009、高松市美術館蔵)を上映。
ブランチギャラリー「特別展示 石田尚志制作ドキュメント」
2025年8月8日(金)–10月5日(日)
会場:ブランチギャラリー(高松丸亀町商店街「しごとプラザ」ショーウィンドー)
※高さ約10メートルの懸垂幕に石田尚志がドローイングを描く様子を撮影したドキュメント映像を上映。原画となる懸垂幕は、展覧会会期中に高松市美術館の外壁に展示。