ホセ・ダヴィラ《Homage to the Square》2024年 ステンレススティール、自動車用塗料、ワイヤー90×90×90cm 作家蔵 Courtesy of the artist. Photo by Agustín Arce.
ホセ・ダヴィラ 私は目を閉じて見るほうがいい－ジョゼフ・アルバースとの対話
2025年3月1日（土）－4月6日（日）
群馬県立近代美術館2F 展示室5
https://mmag.pref.gunma.jp/
開館時間：9:30–17:00 入館は閉館30分前まで
休館日：月
展覧会URL：https://mmag.pref.gunma.jp/exhibition/exhibition-4949
群馬県立近代美術館は美術館2階の展示室5の一室にて、メキシコ、グアダラハラ出身のアーティスト、ホセ・ダヴィラの作品を紹介する特別展示「私は目を閉じて見るほうがいい－ジョゼフ・アルバースとの対話」を開催する。
ホセ・ダヴィラ（1974年グアダラハラ生まれ）は、金属やガラス、玉石などの素材を絶妙な均衡で組み合わせた立体作品や、20世紀のアーティストや作品を引用、考察した作品で知られる。ダヴィラはInstituo Tecnológico y de Estudios Superiores de Occidente（ITESO）で建築を学んだ後に独学で美術を学び、彫刻、インスタレーション、絵画、写真などの作品を制作に取り組む。90年代後半よりメキシコをはじめ世界各地で作品を発表。近年も「Memory of a Telluric Movement」（ハウス・コンストルクティヴ美術館、チューリッヒ、2022）、「directional energies」（ダラス・コンテンポラリー、2020）、「The Object and the Environment」（フメックス美術館、メキシコシティ、2016）などで個展を開催。第16回リヨン・ビエンナーレ（2022）、第22回シドニー・ビエンナーレ（2020）などの国際展や企画展に作品を出品している。日本国内では2017年に群馬県立近代美術館で開かれた「THE ART SHOW ─タグチ･アートコレクションにみるミレニアムの美術」、2022年に「SMBC meets Contemporary Art ~Come take a look!」（三井住友銀行東館 1F アースガーデン、東京）で、タグチ・アートコレクションの所蔵作品のひとつとして紹介され、昨年は国内初個展「River Stones / リバーストーンズ」をnichido contemporary artで開催。「Viva la Vida」（まえばしガレリア・ギャラリー、群馬）、「Materiality and Language : Explorations in Form and Meaning」（KOTARO NUKAGA、東京）、アートウィーク東京内のAWT FOCUS「大地と風と火と：アジアから想像する未来」（大倉集古館）にも出品した。
ホセ・ダヴィラ《Homage to the Square》2024年 ステンレススティール、自動車用塗料、ワイヤー180×180×180cm 作家蔵 Courtesy of the artist. Photo by Agustín Arce.
ホセ・ダヴィラ《Homage to the Square》2019年 手でカットした陶板、金属の棚50×50×7.5cm 作家蔵 Courtesy of the artist. Photo by Agustín Arce.
本展のタイトルは、ジョセフ・アルバースがインタビューで語った「私にとって、抽象は現実だ。たぶん自然より現実だ。…抽象は私の心の近くにある。私は目を閉じて見るほうがいい」（キャサリン・キュー『アーティストの声：17人のアーティストとの会話』1962年より）から引用。本展では、ダヴィラの作品をダヴィラが2010年代から題材として繰り返し検討してきたアルバースの〈正方形讃歌〉シリーズの作品とともに紹介する。正方形を重ねることで絵画の画面上で配色実験を繰り返したアルバースに対して、ダヴィラは金属やセラミック（陶板）などを用いて、時間や光によって変化する立体作品を制作。これらの作品を合わせて展示することで、時代を超えて人々を惹きつけるアルバースの形と色彩に対する探求、そして、美術史と対話することで新たな芸術を生み出すダヴィラの挑戦を提示する。会場デザインもダヴィラ自身が担当し、展示そのものがアルバースへのオマージュとなっている。
本展会期中は展示室1では展示替えのため展覧会は開催されていないが、展示室2では「日本と西洋の近代美術Ⅲ」、展示室3では「現代の美術」、展示室4では「西洋版画の楽しみ」、展示室7では「礒部草丘と群馬の画家たち」をテーマにしたコレクション展示がそれぞれ行なわれる。また、3月9日は簡単な工作や鑑賞体験など多彩なプログラムを楽しめる「美術館アートまつり」、3月15日には美術評論家・キュレーターの南條史生による講演会「地域と美術について（仮）」が開かれる。
「Viva la Vida」展会場写真（2024年、まえばしガレリア、前橋市）Photo courtesy of Maebashi Galleria.
関連イベント
学芸員による作品解説会
2025年3月9日（日）、3月23日（日）14:00–14:40
会場：群馬県立近代美術館2F 展示室5
※申込不要、要観覧料