αMプロジェクト2023‒2024「開発の再開発 vol.5 奥村雄樹|我を忘れる身構えの手解きの跡形(我々は数多の知る由もない先行きの面影に湧き立つ)」@ gallery αM


武蔵野美術大学 鷹の台キャンパスにて(2024年3月 撮影:神祥子)

 

αMプロジェクト2023‒2024
開発の再開発 vol.5 奥村雄樹|我を忘れる身構えの手解きの跡形(我々は数多の知る由もない先行きの面影に湧き立つ)
2024年4月13日(土)-6月15日(土)
gallery αM
http://gallery-alpham.com/
開廊時間:12:30〜19:00
休廊日:日、月、祝休
ゲストキュレーター:石川卓磨(美術家・美術批評)
展覧会URL:https://gallery-alpham.com/exhibition/project_2023-2024/vol5/

 

gallery αMでは、美術家・美術批評家の石川卓磨をゲストキュレーターに迎えたαMプロジェクト2023‒2024「開発の再開発」の5番目の展覧会として、「奥村雄樹|我を忘れる身構えの手解きの跡形(我々は数多の知る由もない先行きの面影に湧き立つ)」を開催する。

奥村雄樹(1978年青森県生まれ)は、映像、インスタレーション、パフォーマンス、キュレーション、翻訳など、幅広い表現方法を通じて、「私」の不確定性や作者性を問う作品、美術史の再訪、他者との恊働に言及した作品を発表してきた。主な個展、二人展に「彼方の男、儚い資料体」(慶應義塾大学アート・センター、東京、2019)、「29,771 days –2,094,943 steps」(LA MAISON DE RENDEZ-VOUS、ブリュッセル、2019)、主な二人展に「奥村雄樹による高橋尚愛」(銀座メゾンエルメス フォーラム、東京、2016)など。主なグループ展に国際芸術祭 あいち2022、「July, August, September」(St. Apernstrasse 13、ケルン、2021)、「Un-Scene III」(WIELS、ブリュッセル、2015)、「MOTアニュアル2012 風が吹けば桶屋が儲かる」(東京都現代美術館、2012)など。2025年2月にはウィーンのSecessionで過去最⼤規模の個展が予定されている。

 


奥村雄樹《(ほぼほぼ)誰にでもバックストーリーがある》2023年 インストラクション 規模不定 *京都芸術大学大学院グローバル・ゼミ・スタジオ(U21)での実行風景 撮影:奥村雄樹

 

展覧会に先立ち、奥村は武蔵野美術大学在籍者を対象とするワークショップ「コンセプチュアル/パフォーマティヴ──我を忘れる身構えの体得へ」への参加者を募った。公募で集まった学生は、奥村によるレクチャーや「宿題・課題」を経て、本展「我を忘れる身構えの手解きの跡形(我々は数多の知る由もない先行きの面影に湧き立つ)」に奥村とともにアーティストとして参加する。奥村はワークショップの募集要項にその動機として、「近年アントワープ(ベルギー)のアカデミーや京都の美術大学で練り上げてきたカリキュラムが武蔵野美術大学の学生の皆さんの実践にどのように作用するのか見てみたい」、「僕に展覧会の場として与えられたホワイトキューブ(gallery αM)が世界から切り離された特区ではなく世界の開かれた一部であることを露見させるにあたって僕ひとりでは角度が限られるので多くの人に取り組んでもらいたい(各自がただ各自であるだけで視点と立脚点は複数化し場から導き出される行為は多様化するから)」の2点を挙げている(「「我々は数多の知る由もない先行きの面影に湧き立つ」」)。

ゲストキュレーターの石川卓磨は、この試みに「コンセプチュアル・アートにおける「『芸術家の脱人物化』によって『世界の自己表現』をもたらす特異な『遂行性』」に一貫して関心を持ってきた」奥村による「展覧会という枠組みを超えて、教育的プログラムを開発するという、開発の多元性を開発する態度」が表れていると読み取りつつ、「数多の知る由もない先行き」を先取りすることの不可能さゆえに、「キュレーターとしての不安や先入観を捨てて(我を忘れて)、一観客として何が起こるのかを素直に楽しみにする身構えを会得するという結論に至った」と記している。

 


奥村雄樹《英国には地点が107と交点が888》2024年 場に現存する素材で構築された絵画 83.5×51cm *20 Albert Road(グラスゴー)での設置風景 撮影:Patrick Jameson 提供:Cento 厚意:MISAKO & ROSEN


奥村雄樹《Casino Eefrew》2024年 名刺 5.5×8.5cm *Etablissement d’en face(ブリュッセル)での設置風景 撮影:奥村雄樹 協力:Provence 厚意:MISAKO & ROSEN

 


αMプロジェクト2023‒2024 開発の再開発(ゲストキュレーター:石川卓磨)

vol.1|平山昌尚
2023年5月20日(土)~7月15日(土)
vol.2|近藤恵介
2023年7月29日(土)~10月14日(土)※夏季休廊:8/13〜8/28
vol.3|Sabbatical Company
2023年10月28日(土)~12月23日(土)
vol.4|松平莉奈
2024年1月20日(土)~3日16日(土)
vol.5|奥村雄樹
2024年4月13日(土)~6月15日(土)
vol.6|片山真妃
2024年6月29日(土)~9月7日(土)※夏季休廊:8/11〜8/26
vol.7|大石一貴
2024年9月21日(土)~11月16日(土)
vol.8|Multiple Spirits
2024年11月30日(土)~2025年2月8日(土)※冬季休廊:12/22〜1/6

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