山下麻衣+小林直人−もし太陽に名前がなかったら− @ 千葉県立美術館


千葉県立美術館「山下麻衣+小林直人−もし太陽に名前がなかったら−」メインビジュアル

 

山下麻衣+小林直人−もし太陽に名前がなかったら−
2023年1月25日(水)– 3月21日(火・祝)
千葉県立美術館
http://www2.chiba-muse.or.jp/ART/
開館時間:9:00–16:30 入館は閉館30分前まで
休館日:月、2/28
展覧会URL:http://www2.chiba-muse.or.jp/www/ART/contents/1668403751371/index.html

 

千葉県立美術館では、シンプルな動作を通じて「人間」という存在の輪郭について考察を続けるアート・ユニット、山下麻衣+小林直人の個展『もし太陽に名前がなかったら』を開催する。

山下麻衣(1976年千葉県生まれ)と小林直人(1974年千葉県生まれ)は、2001年から公式にユニットとしての活動を開始する。ともに東京藝術大学大学院を修了した後にドイツに渡り、ベルリンを拠点にしながら各国のレジデンスプログラムに参加する。これまでに『Adventure, Courage, Love and Friendship』(クンストフェライン・ゲッティンゲン、ドイツ、2011)、『ノートとノートの中』(小山市立車屋美術館、2015)、『蜃気楼か。』(黒部市美術館、2021)などの個展を開催。あいちトリエンナーレ2010、ヨコハマトリエンナーレ2011、瀬戸内国際芸術祭2019などの国際展や、『THINGS THAT ONLY AN ARTIST CAN DO』(ヴィーゴ現代美術館、スペイン、2010)、『Invisibleness is Visibleness』(台北現代美術館、2011)、『カフェ・イン・水戸R』(水戸芸術館現代美術ギャラリー、2015)、『Hors Pistes:El estadio del arte』(ポンピドゥーセンター・マラガ、スペイン、2018)、『Under the Stars』(ニューサウスウェールズ州立美術館、シドニー、2020)などに参加している。

 


山下麻衣+小林直人《A Spoon Made From The Land》2009年(横浜トリエンナーレ2011での展示風景)


山下麻衣+小林直人《積み石》(2018)

 

山下と小林の出身地であり、現在も拠点を置く千葉県で開催される本展では、特別に制作を委託された新作《NC_045512》をはじめ、初期作から近作、未発表作を含めた57点で構成される、ふたりにとって国内では過去最大規模の個展となる。

《NC_045512》は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する状況下で生まれた最新作で、山下が読み上げるアルファベット(2019年12月に中国武漢市で発生したとされるCOVID-19のうち、最初に検出されたウイルスのゲノム情報の塩基配列)を小林が書き連ねていく約13時間に及ぶパフォーマンスの映像記録。展示会場では、その映像が約2,000枚のガーゼマスクを作家自身がミシンで縫製し制作したスクリーンに投影される。

そのほか、「無から何かを生み出すこと」をテーマに千葉県九十九里浜の飯岡海岸で集めた砂鉄から1本のスプーンを作り出す制作過程を記録した映像によるインスタレーション《A Spoon Made From The Land》(2009)、丸太が並べられた空間に横たわりうずくまった小林の上に、山下が積み重なり、そこに愛犬アンが関わる様子を記録したビデオパフォーマンス《積み石》(2018)、山下が漕ぐ自転車の車輪に取り付けられたLEDホイールライトが残像効果によって言葉を照らし出す様子を、小林がワンカットで並走撮影した映像作品《世界はどうしてこんなに美しいんだ》(2019)など、「常にわからない恐怖とワクワクする自由を前提に」作品を生み出していると語る山下+小林のこれまでの活動を概観できる展示構成となる。

 


山下麻衣+小林直人《世界はどうしてこんなに美しいんだ》2019年

 

関連イベント
山下麻衣+小林直人 アーティストトーク −不確かは不確か、ということは確か?−
2023年2月11日(土・祝)14:00-15:30(開場:13:30-)
会場:千葉県立美術館 講堂
定員:180名(当日受付・先着順)※講堂前にて受付
無料(展覧会入場料は別途)

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