野口里佳 不思議な力 @ 東京都写真美術館


野口里佳《不思議な力 #8》2014年 アマナコレクション ©Noguchi Rika, Courtesy of Taka Ishii Gallery

 

野口里佳 不思議な力
2022年10月7日(金)– 2023年1月22日(日)
東京都写真美術館
https://topmuseum.jp/
開館時間:10:00–17:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(月曜が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始(12/29-1/1、1/4)※12/28、1/2、1/3は臨時開館
企画担当:石田哲朗(東京都写真美術館学芸員)
展覧会URL:https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4270.html

 

東京都写真美術館では、1990年代中頃よりさまざまなアプローチの写真表現を探究してきた野口里佳の個展『不思議な力』を開催する。

野口里佳(1971年埼玉県生まれ)は、日常や周囲に満ちる無数の小さな謎の探求を通して、見るものの感覚や想像を解き放つような表現を追求している。1992年より写真作品の制作をはじめ、展覧会を中心に作品を発表。主な個展に『予感』(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、2001)、『飛ぶ夢を見た』(原美術館、2004)、『光は未来に届く』(IZU PHOTO MUSEUM、2011-2012)。そのほか、ヨコハマトリエンナーレ2011、『The Living Years』(ウォーカー・アート・センター、2012)、さいたまトリエンナーレ2016、第21回シドニー・ビエンナーレ(2018)、Reborn-Art Festival 2019、『ふたつのまどか ―コレクション×5人の作家たち』(DIC川村記念美術館、2020)などで作品を発表している。

 


野口里佳《きゅうり 8月21日》2017年 作家蔵 ©Noguchi Rika, Courtesy of Taka Ishii Gallery

 

「日常は目には見えない不思議な力で溢れています。けれど目には見えないので、なかなか写真に写りません。見えないけれどそこにあるもの。それをなんとか写真にしたいのです。そしてその写真によって、今いるこの世界の豊かさを感じられる、そんな作品がつくりたいと思っています。」(野口、「父のアルバム/不思議な力 野口里佳』展覧会リーフレット、ギャラリー916、2014年、n.pag.より)

2014年、野口は重力や表面張力、磁力など目には見えない力を小さな実験で可視化させるシリーズを発表し、そのタイトルを〈不思議な力〉と名付けた。本展では、これまでの自身の作家活動が、写真という「不思議な力」に導かれた旅であるとの思いから、展覧会タイトルを「不思議な力」と名付け、あわせて同シリーズの新作を8年ぶりに制作、発表する。そのほか、〈潜る人〉や〈フジヤマ〉といった過去の代表作、〈父のアルバム〉、映像作品〈夜の星へ〉、新作となる〈さかなとへび〉(2021)、〈とぶもの〉(2021)、〈ヤシの木〉(2022)など、写真作品を中心に近年取り組んでいる映像作品、展示壁に描かれたドローイングにより会場全体をひとつのインスタレーションとして構成する。

 


野口里佳《夜の星へ》(映像作品)2015年 作家蔵 ©Noguchi Rika, Courtesy of Taka Ishii Gallery


野口里佳《潜る人 #1》1995年 作家蔵 ©Noguchi Rika, Courtesy of Taka Ishii Gallery

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