池田亮司《data-verse 3》2020年, ©︎Ryoji Ikeda Studio
池田亮司展
2022年4月16日（土）- 8月28日（日）
弘前れんが倉庫美術館
https://www.hirosaki-moca.jp/
開館時間：9:00-17:00 入館は閉館30分前
休館日：火（ただし、4/26、5/3、5/8は開館）
弘前れんが倉庫美術館では、映像や音響で鑑賞者の感覚を揺さぶる、テクノロジーを駆使した没入型の作品で知られるアーティスト／作曲家の池田亮司の個展を開催する。
池田亮司（1966年岐阜県生まれ）は、音やイメージ、物質、物理現象、数学的概念などのさまざまな要素を精密に構成し、見る者／聞く者の存在を包み込むライブ・パフォーマンス、インスタレーションを発表している。とりわけ2000年以降は、DNA情報や素粒子、宇宙といった科学領域に関するデータに関心を持ち、データを通したあらたな認識の方法を探究している。2009年には東京都現代美術館で個展『＋/－[the infinite between 0 and 1]』を開催。その後も山口情報芸術センター（2014）、ポンピドゥー・センター（2018）、Eye Filmmuseum（アムステルダム、2019）、台北市立美術館（2019）、ヴォルフスブルク美術館（2020）などで個展を開催。あいちトリエンナーレ2010、堂島リバービエンナーレ2015、第12回上海ビエンナーレ（2018）、第58回ヴェネツィア・ビエンナーレ（2019）などの国際展にも多数参加している。また、2018年には自身のレーベル「codex | edition」を立ち上げ、『music for percussion』（2018）、『music for installations vol.1』（2021）、『superposition』（2021）をリリースしている。
池田亮司《data-verse 3》2020年, Art Basel Unlimited, Basel, CH, 2021, ©︎Ryoji Ikeda, Courtesy of the artist and Audemars Piguet
電子音楽の作曲を活動の起点とする池田は、場所の性質に応答し、ひとつの音楽をつくりあげるかのように、自らの作品空間を構成してきた。本展では、美術館の最も特徴的な空間とも言える高さ15mの吹き抜けに、CERN（欧州原子核研究機構）やNASAなどの膨大なオープンデータを取り入れて制作され、2019年の第58回ヴェネツィア・ビエンナーレで初めて発表された《data-verse》シリーズから、本展では2021年のアート・バーゼルで公開された《data-verse 3》を投影する。そのほか、レーザーによる《exp》や床面へのプロジェクション作品など、さまざまな手法を用いた新作・近作を通じて、鉄骨構造やコールタールの黒い壁など、約100年前に酒造工場として建造された建物を美術館として改修した弘前れんが倉庫美術館の空間の可能性の拡張を試みる。さらに、これまでの音楽作品の試聴や活動記録の閲覧ができるアーカイブ＆リスニングスペースも設けられ、池田の制作活動の魅力を広く体験する貴重な機会となる。
池田亮司《data.flux [nº1]》2020年, Exhibition view at 180 The Strand, London, 2021, Photo: Jack Hems, ©︎Ryoji Ikeda
関連プログラム
オープニングトーク
出演：池田亮司（アーティスト／作曲家）、田根剛（建築家）
モデレーター：南條史生（弘前れんが倉庫美術館 特別館長補佐）
2022年4月16日（土）13:30-15:00
会場：弘前れんが倉庫美術館 ライブラリー
定員：30名（事前予約優先）＋20名（4/2より追加受付）既に申込終了
申込方法：［WEB］https://20220416talk.peatix.com/ ［電話］0172-32-8950
池田亮司《data.tecture [nº1]》2018年, Image courtesy of: Eye Filmmuseum, ©︎Studio Hans Wilschut, ©︎Ryoji Ikeda
池田亮司《point of no return》2018年, Ryoji Ikeda solo exhibition, Taipei Fine Arts Museum, Taipei, TW, 2019, Photo: LU Kuo-wei, ©︎TFAM, Courtesy of Taipei Fine Arts Museum