菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠 @ 岩手県立美術館


菅木志雄《揺化律》2018年 作家蔵 撮影:髙橋健治
©️Kishio Suga, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 

開館20周年記念
菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠
2021年12月18日(土)- 2022年2月20日(日)
岩手県立美術館
https://www.ima.or.jp/
開館時間:9:30–18:00 入館は閉館30分前まで
休館日:月(ただし1/10は開館)、12/29–1/2、1/11
展覧会担当:濱淵真弓(岩手県立美術館学芸員)

 

岩手県立美術館では開館20周年を記念し、同県出身で1960年末から70年代の日本に起きた美術動向「もの派」の主要メンバーであり、戦後日本美術を代表するアーティストとして知られる菅木志雄の個展『菅木志雄展 〈もの〉の存在と〈場〉の永遠』を開催する。

菅木志雄(1944年岩手県生まれ)は、並べる、曲げるといったシンプルな行為を加えながら、石、木、金属などの素材を空間に置いたり組み合わせたりすることによって、素材同士や置かれた場所、さらには人との関係性を考察する作品を制作している。その実践は、既成概念を取り払い、独自の哲学の下、「もの」と「場」の本質を掘り下げることで、従来の美術の在り方を根本から問い直してきた。1968年の椿近代画廊での初個展『転位空間』以来、現在に至るまで50年以上にわたって国内外数々の展覧会で作品を発表。近年の主な展覧会に、『菅木志雄』展(ヴァンジ彫刻庭園美術館、2014–2015)、『菅木志雄 置かれた潜在性』(東京都現代美術館、2015)、『Situations』(ピレリ・ハンガービコッカ、ミラノ、2016)、『Karla Black and Kishio Suga: A New Order』(スコットランド国立近代美術館、エジンバラ、2016 ※カーラ・ブラックとの二人展)、『Kishio Suga』(ディア芸術財団、ニューヨーク、2016)などがあり、2017年には第57回ヴェネツィアビエンナーレ国際展「VIVA ARTE VIVA」にも参加している。

 


菅木志雄《事位》1980年 作家蔵 撮影:菅木志雄 ©️Kishio Suga

 

本展では、インスタレーション、レリーフ、ドローイング、写真、アクティヴェイション(またはイヴェント。作家によるパフォーマンス)の記録映像など、過去に岩手で発表した作品や最新作を含む約120点の作品を、展示室内だけでなく、グランド・ギャラリー、屋外展示スペースなど全館に展開し、半世紀以上にわたる制作活動を振り返る。会期中には、アーティスト本人と多摩美術大学学長の建畠晢、ギャラリー彩園子オーナーの村井睦平との対談や、菅が脚本、監督を手がけた映画、1997年に広島で試みたイヴェント「集散‐囲束」の映像の上映なども開催する。

 

ART iT Interview Archive
菅木志雄「認識 枠 行為 イベント 放置 占有」(2012年4月)

 


菅木志雄《囲間内奥》1991年 岩手県立美術館蔵


菅木志雄《周集系》1998年 作家蔵 撮影:髙橋健治 ©️Kishio Suga, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 

関連プロジェクト
アーティスト対談1
講師:菅木志雄(現代美術家)× 建畠晢(多摩美術大学学長)
2022年1月15日(土)14:00–15:30
会場:岩手県立美術館ホール
定員:100名(先着順、事前申込不要)
※無料、参加希望者は当日直接ホールに集合

アーティスト対談2
講師:菅木志雄(現代美術家)× 村井睦平(ギャラリー彩園子オーナー)
2022年2月5日(土)14:00–15:30
会場:岩手県立美術館ホール
定員:100名(先着順、事前申込不要)
※無料、参加希望者は当日直接ホールに集合

ギャラリートーク
2022年1月7日(金)、1月21日(金)、2月4日(金)、2月18日(金)各日14:00–(15分程度)
会場:岩手県立美術館ホール
定員:100名(先着順、事前申込不要)
※参加希望者は本展観覧券または半券を持参し、当日直接ホールに集合

アート・シネマ上映会「存在と殺人」(1998–99年/86分)
2021年12月19日(日)14:00–
会場:岩手県立美術館ホール
定員:100名(先着順、事前申込不要)、無料
※1999年に横浜美術館で開かれた個展『菅木志雄 – スタンス』の際に、菅自身が脚本、監督をつとめ制作した映像作品。

アート・シネマ上映会「集散‐囲束」(1998年/30分)
2022年1月16日(日)14:00–、15:30–
会場:岩手県立美術館ホール
定員:100名(先着順、事前申込不要)
※1997年から翌年にかけて広島市現代美術館で開かれた個展『菅木志雄』の展示会場と、初日のイヴェント「集散‐囲束」を映像化したもの。

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