光州ビエンナーレ2018

 

2018年9月7日より、アジア地域を代表する現代美術の国際展として知られる光州ビエンナーレが開幕する。総合テーマ「Imagined Borders(想像の境界)」の下、韓国国内外で活動する11名のキュレーターが企画する7つの展示を中心に、新たな試みとなるビエンナーレによる新作委託のGBコミッションや国外の美術機関と連携するパビリオン・プロジェクトを通じて、今日の国際社会に存在するさまざまな境界を探求していく。

12回目の開催を迎える光州ビエンナーレは、1995年に5.18光州民主化運動の精神を受け継ぎ、新しい文化的な価値を国際的に発信する現代美術の場として設立された。昨年7月にビエンナーレ財団理事長に就任したキム・ソンジョンの下で初めての開催となる第12回展では、ソンジョンや片岡真実ら6名が共同でキュレーションを担った2012年以来の共同キュレーション制を採用した。専門を異にする11名のキュレーターが、歴史性/現実性、経験/抽象、虚構/超越といった想像の境界線を考察する7つの展示を企画し、41の国や地域から153組のアーティストが作品を発表する。参加アーティストには、キューバのアーティスト・コレクティブ、ロス・カルビンテロス、東京都現代美術館での個展も記憶に残るフランシス・アリス、ヨルダンを拠点に活動するキュレーター兼アーティストで2013年にはヴェネツィア・ビエンナーレ初参加のクウェート館のキュレーションも手がけたアラ・ヨニス、『サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで』(森美術館、国立新美術館)で発表した「ソーラー:メルトダウン」が注目を集めたホー・ルイ・アン、昨年、豊田市美術館の個展『for better or worse』で初期作品から最新作まで自身の絵画史を展開した奈良美智、来年のヴェネツィア・ビエンナーレ日本館での展示が決まった下道基行など。また、アメリカ合衆国在住でジョージタウン大学の教授を務めるアーティスト、ムン・ボン・ガンが企画する「North Korean Art: Paradoxical Realism」では、北朝鮮美術を代表するチェ・チャンホキム・インソク、伝統的な技術と近代的な技術を融合した様式の作品を生産する平壌の万寿台創作社による作品を紹介する。

新たな試みとなるGBコミッションは、光州という都市、そして、ビエンナーレの歴史を再考し、デモクラシー、人権、平和といった光州精神を国際社会に向けて提唱していくサイトスペシフィックな作品の制作をアーティストに依頼する試みで、アドリアン・ビジャール・ロハスマイク・ネルソンカデル・アッティアアピチャッポン・ウィーラセタクンの4名が新作を発表する。

もうひとつの新しい試みとなるパビリオン・プロジェクトでは、パレ・ド・トーキョー、ヘルシンキ・インターナショナル・アーティスト・プログラム(HIAP)、フィリピン・コンテンポラリー・アート・ネットワークと連携し、自国や韓国を拠点とするアーティストによるサテライト展を開催する。光州市内の歴史的、文化的ロケーションを会場に、展示のみならず、異文化間での交流や討論を生み出す場を目指す。

 


Courtesy: Gwangju Biennale Foundation

 

光州ビエンナーレ2018「Imagined Borders」
2018年9月7日(金)-11月11日(日)
http://gwangjubiennale.org/
会場:光州ビエンナーレホール、国立アジア文化殿堂(ACC)、光州市内各所
クララ・キム「Imagined Nations / Modern Utopias」
クリッティヤー・カーウィーウォン「Facing Phantom Borders」
クリスティン・キム、リタ・ゴンザレス「Art and the Global Post-Internet Condition」
ヨン・シム・チョン、イーワン・クーン「Faultlines」
デイヴィッド・テ「Returns」
マンソク・キム、ソンウ・キム、ジョンオク・ペク「The Art of Survival: Assembly, Sustainability, Shift」
ムン・ボム・ガン「North Korean Art: Paradoxical Realism」
(※各展示参加アーティストリストは最下部を参照)

 

パビリオン・プロジェクト
パレ・ド・トーキョー
「Today Will Happen」
2018年9月6日(木)-10月20日(土)
会場:光州市民会館
キュレーター:ジャン・ド・ロワジー(パレ・ド・トーキョー)
キム・ソンウォン(国立アジア文化殿堂)

ヘルシンキ・インターナショナル・アーティスト・プログラム(HIAP)
「Fictional Frictions」
会場:無覚寺(地下展示空間およびロータス・ギャラリー)
キュレーター:イェンニ・ヌルメンニエミ

フィリピン・コンテンポラリー・アート・ネットワーク(PCAN)
「Hothouse」
会場:リーカンハ美術館、ほか
キュレーター:パトリック・D・フローレス

 

 


Ala Younis “Plan for Feminist Greater Baghdad” exhibition installation view, 2018. Photo Anna Shtraus. Courtesy Art Jameel and Delfina Foundation

クララ・キム「Imagined Nations / Modern Utopias」
ピオ・アバド|Pio Abad
レオノール・アントゥネス|Leonor Antunes
アレクサンデル・アポストル|Alexander Apostol
アレクサンドレ・アレチェア|Alexandre Arrechea
マルワ・アルサニオス|Marwa Arsanios
カデル・アッティア|Kader Attia
イト・バラダ|Yto Barrada
ルイージ・ベルトラム|Louidgi Beltrame
ロス・カルピンテロス|Los Carpinteros
シェザド・ダウッド|Shezad Dawood
アリア・ファリド|Alia Farid
アンジェラ・フェレイラ|Ângela Ferreira
カルロス・ガライコア|Carlos Garaicoa
タニヤ・ゴエル|Tanya Goel
テレンス・ガワー|Terence Gower
キルアンジ・キア・ヘンダ|Kiluanji Kia Henda
ライズ・ミルハ|Lais Myrrha
ダミアン・オルテガ|Damián Ortega
ラム・ラマン|Ram Rahman
マルワン・ルシュマウイ|Marwan Rechmaoui
マウロ・レスティフェ|Mauro Restiffe
ローレンス・スムロン|Lawrence Sumulong
ソ・ヒョンソク|Seo Hyun-Suk
エイミー・シーゲル|Amie Siegel
マリア・タニグチ|Maria Taniguchi
クラリッサ・トッシン|Clarissa Tossin
アラ・ヨニス|Ala Younis

 


Sawangwongse Ywnghwe Memoir of Shan Exile – My Grandmother (2017) Oil on linen, 160 x 197 cm

クリッティヤー・カーウィーウォン「Facing Phantom Borders」
アピチャッポン・ウィーラセタクン|Apichatpong Weerasethakul
ホー・ツーニェン|Ho Tzu Nyen
ルシュディ・アンワル|Rushdi Anwar
サワンウォン・ヤンフェ|Sawangwongse Yawnghwe
シルパ・グプタ|Shilpa Gupta
ジュン・ヤン+松根充和|Jun Yang+Michikazu Matsune
ディン・Q・レ|Dinh Q. Lê
スタジオ・レボルト(菅野将弘&アニダ・ユー・アリ)|StudioRevolt: Anida Yoeu Ali and Masahiro Sugano
シュウ・ジャウェイ[許家維]|Chia-Wei Hsu
スッティラット・スパパリンヤ|Sutthirat Supaparinya
アイナー・プーユターノン|I-na Phuyuthanon
クリス・チョン・チャン・フイ|Chris Chong Chan Fui
カデル・アッティア|Kader Attia
ニパン・オラニウェズナ|Nipan Oranniwesna
トム・ニコルソン with グレース・サンボー|Tom Nicholson with Grace Samboh
アグニェシュカ・カリノフスカ|Agnieszka Kalinowska
ラファウ・ミラフ|Rafal Milach
ピヤラット・ピヤポンウィワット|Piyarat Piyapongwiwat
ムネム・ワシフ|Munem Wasif
ディデム・オズベク|Didem Özbek
スーパーフレックス|Superflex
プナル・オーレンジ|Pınar Öğrenci
ハリル・アルティンデレ|Halil Altindere
スヴォイ・サレス|Svay Sareth
ティファニー・チュン|Tiffany Chung

 


Shu Lea Cheang UKI, virus rising (2018)

クリスティン・キム、リタ・ゴンザレス「Art and the Global Post-Internet Condition」
ホー・ルイ・アン|Ho Rui An
ララ・バラディ|Lara Baladi
ザック・ブラス|Zach Blas
シュー・リー・チェン|Shu Lea Cheang
サイモン・デニー|Simon Denny
ソヌ・フン|Sunwoo Hoon
スターニャ・カーン|Stanya Kahn
キム・アヨン|Ayoung Kim
キム・フィチョン|Heecheon Kim
トレヴァー・パグレン|Trevor Paglen
マーク・ロトフィ|Mark Lotfy
キリル・サヴチェンコフ|Kirill Savchenkov
マルティーヌ・シムズ|Martine Syms
ジュリア・ウィスト&ネストル・シレ|Julia Weist and Nestor Siré
ミャオ・イン|Miao Ying

 


Chen Wei Night Paris (2016) archival inkjet print, 150 x 187.5cm, Courtesy of Chen Wei Studio

ヨン・シム・チョン、イーワン・クーン「Faultlines」
タラ・ドノヴァン|Tara Donovan
フランシス・アリス|Francis Alÿs
バイロン・キム|Byron Kim
ユン・ヒャンノ|Hyangro Yoon
シルパ・グプタ|Shilpa Gupta
ハサン・エラヒ|Hasan Elahi
サラ・アブ アブダラ|Sarah Abu Abdallah
アーノウト・ミック|Aernout Mik
下道基行|Shitamichi Motoyuki
キム・ミンジョン|Minjung Kim
カチョー|Kcho
ニーナ・シャネル・アブニー|Nina Chanel Abney
パオロ・キリオ|Paolo Cirio
インジ・エヴィネル|Inci Eviner
ルーク・チン|Luke Ching
ヨアン・カポーテ|Yoan Capote
エズラ・ウーベ|Ezra Wube
チェン・ウェイ|Chen Wei
奈良美智|Yoshitomo Nara
サイモン・リャン|Simon Leung
シャーディー|Xiyadie
ベク・スンウ|Seung Woo Back
ヨム・ジュンホ|Joongho Yum
ジョン・プレ|John Pule

 


Selected installation views from the Asia Section of the 3rd Kwangju Biennale, 2000 (Commissioner: Tani Arata), featuring works by Jun Nguyen Hatsushiba, Tang Da Wu, Po Po, Wong Hoy Cheong, Surasi Kusolwong, Krisna Murti, Agus Suwage, and F.X. Harsono. Photography by Koh Nguang How

デイヴィッド・テ「Returns」
トム・ニコルソン|Tom Nicholson
アガサ・ゴス=スネイプ|Agatha Goethe-Snape
Wrong Solo(アガサ・ゴス=スネイプ&ブライアン・フアタ|Wrong Solo (Agatha Gothe-Snape and Brian Fuata)
エラ・サザーランド|Ella Sutherland
コウ・グワンハウ|Koh Nguang How
ホー・ツーニェン|Ho Tzu Nyen
FEN(Far East Network)|FEN(Far East Network)
ルアンルパ|ruangrupa
カン・ヨンキュン|Yeonkun Kang
イ・ウンノ|Lee Ungno

 


Ok Hyun Ahn Love Has No Name (2018) Single channel video, about 10min, © Ok Hyun Ahn

マンソク・キム、ソンウ・キム、ジョンオク・ペク
「The Art of Survival: Assembly, Sustainability, Shift」

キム・キョンファ|KyungHwa Kim
パク・セヒ|SeHee Park
ファヨン・パク|HwaYeon Park
パン・ジョンア+壷井明|JeongA Bang + Akira Tsuboi
ビョン・チェギュ|JaeKyu Byun
ソン・モンジュウ|MongJoo Son
アン・オクヒョン|OkHyun An
ヨ・サンヒ|SangHee Yeo
チョン・ユソン|YouSeung Jeong
チョ・ヒョンソプ|Hyungseop Cho
ハン・ソギョン|Suki Seokyeong Kang
クォン・ヨンジュ|Yongju Kwon
キム・タウム|Daum Kim
ロ・クァジョン|RohwaJeong
ムン・ソンヒ|Seonhee Moon
ペク・ヒョンジュ|Hyunjoo Heaven Baek
アン・チョンジュ|Jung Ju An
オ・ヨンソク|Yongseok Oh
オキン・コレクティヴ|Okin Collective
ウ・チョンス|Jeongsu Woo
イ・ウソン|Woosung Lee
チョン・ヒスン|Heeseung Chung
チェ・キチャン|Kichang Choi
チェ・テジン|Daejin Choi
ハン・トンホ|Dongho Kang
ミン・ソンフン|Sunghong Min
パク・サンファ|Sang Hwa Park
パク・イルチュン|Iljeung Park
ソ・ユンギョン|Yun Kyoung So
ユン・セヨン|Se-young Youn
イ・チョンロク|Jeonglok Lee
チョン・チャンプ|Chanboo Jung

 


In Sok Kim A Shower at the Bus Stop (2018) Chosonhwa, 217 x 433cm

ムン・ボム・ガン「North Korean Art: Paradoxical Realism」
チェ・チャンホ|Choe Chang Ho
ホン・ミョンチョル|Myong Chol Hong
ソ・カンチョル|Kwang Chol So
キム・ヒョクチョル|Hyok Chol Kim
キム・イルキョン|Il Kyong Kim
イム・ヒョク|Hyok Im
コ・ヨンクン|Yong Gun Ko
ロ・ユタン|Yu Dam Ro
キム・ソンホ|Song Ho Kim
リ・チンミョン|Jin Myong Ri
ハン・カンナム|Kwang Nam Han
キム・ナムフン|Nam Hun Kim
ハン・ユソン|Yu Song Kang
ハン・ヨンヒョク|Yun Hyok Kang
ヨン・クン|Gun Yun
ワン・クァンクク|Kwang Guk Wang
ナム・ソンイル|Song Il Nam
チョン・ビョル|Byol Jong
キム・ヒョンウク|Hyun Uk Kim
ペク・イルカン|Il Kwang Baek
イム・チュサン|Ju Song Rim
チェ・ユソン|Yu Song Choe
キム・トンファン|Dong Hwan Kim
リ・チョル|Chol Ri
キム・サンクン|Song Gun Kim
キム・インソク|In Sok Kim
キム・チョル|Chol Kim
チャ・ヨンホ|Yong Ho Cha
リ・キソン|Ki Song Ri
リ・チェヒョン|Jae Hyon Ri
チョン・ヨンマン|Yong Man Jong
チャン・キルナム|Kil Nam Jang

 

画像提供:光州ビエンナーレ財団

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