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「私」を構成する映像  (後半) 文/仲正昌樹 

 展覧会全体が、「森村」の中に取り込まれ、彼のアイデンティティの中に組み込まれている、「父」と「息子」たち、相互の葛藤、もつれ合いを再現していると解釈することができる。「父」たちの分身を意識化した形で演じる「森村」のイメージを通して、展覧会を訪れる“我々”は、自らの内にも、それらView More >

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「私」を構成する映像 (前半) 文/仲正昌樹

 ドイツの芸術批評家ヴァルター・ベンヤミンは、『複製技術時代の芸術作品』(1936)で、写真や映画などの「複製技術」の発達によって、人間の知覚の仕方が変化し、それに伴って、芸術の在り方も大きく変化しつつあることを指摘している。 人間は、生の現実をそのままストレートに知覚しているわView More >

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2010年バロワーズ賞は、サイモン・フジワラとクレア・フーパーに。

 アート・バーゼルは、主に3つの異なったセクションから構成されている。  全世界から300前後のモダンおよびコンテンポラリーのギャラリーが選ばれ、メイン会場の2フロアを使ってプレゼンテーションされる「アートギャラリーズ」。2000年からスタートし、大型のインスタレーションや彫刻作View More >

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8:美術はだれのもの?——北川フラム更迭問題をめぐって(後編)

前編はこちら 教育、文化、学術を排他的に自立させぬことには成立しない省庁的な行政区分では、ひとたびこの領域を文部省が所轄するようになれば、文化をめぐる為政から市場原理や産業的奨励が排除されるのは当然のことだろう。むずかしいのは、市場原理や産業指数に代わって文化がおのれの価値を自己View More >

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