高松コンテンポラリーアート・アニュアルvol.07/つながりかえる夏

年に一度の現代アートのグループ展「高松コンテンポラリーアート・アニュアル」。2009年よりスタートし、8 回目の開催となる今回のテーマは「つながりかえる夏」です。

今年で開館30周年を迎える高松市美術館。そこで、今一度“開かれた美術館”を意識し、世代を越えた幅広い層にアクセスしてもらえるよう、4人の作家による複数の回路で美術( 館) を多方面に「つなげ」「ひらき」「ふりかえり」たいと思います。

まず、藤浩志(1960年生、秋田県在住) は、「カエルのキャンペーン」(1994年、ライブ&インスタレーション、高松市美術館エントランスホール) 来、再び高松へ“つながりかえり”、使われなくなったおもちゃによる作品《Jurassic Plastic》(仮称) を展開します。また創造都市・高松が推進する事業「高松市障がい者アートリンク」でアーティストとして事業所に通う千葉尚実(1979年生、香川県在住) は、“関わる”ことによって意味や価値が生成し、変化していくユニークな作品を提示してくれることでしょう。そして、30年前の8月6日に開館した当館では、この日が原子爆弾が広島に投下された日でもあることから、毎年祝い事と鎮魂が重なり合う日でもあります。そんな中、代表作「戦争のかたち」や「torii」シリーズ等を発表している下道基行(1978年生、愛知県在住) の参加は、美術を介した記憶の回路により私たちの心に明かりを灯してくれることでしょう。最後に、山城大督(1983年生、愛知県在住)。その演劇的な装いは、声という肉体を伴い、無邪気な戯れの中、切ない感情をも呼び覚ましてくれるでしょう。

なお、会期中の「美術館の日」(8/4) と「かえっこフェスティバル」(8/11) では、世代を越えて展覧会を楽しんでいただくよう様々なプログラムを用意しております。

 

展覧会詳細・高松市美術館HPはこちら

http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/museum/takamatsu/index.html

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