2022コレクション展Ⅰ

新井完《御手洗風景》1923年 兵庫県立美術館蔵

兵庫県立美術館では、前身の兵庫県立近代美術館(1970年開館)から作品収集活動を続け、現在10,000点以上の作品を収蔵しています。本年2022年は、1年を2期にわけ、それぞれテーマを設けて展示すると同時に、8室ある展示室の1室を使用して小企画展を開催します。今回の2022年コレクション展Ⅰでは、「た・び・て・ん」と題して全体を構成し、常設展示室2とその前後の常設展示室1と3の一部を小企画「生誕100年 元永定正展」にあてています。この小企画展についても、「旅」から派生して、作者の「移動」すなわち制作地の変化と作品の関係をさぐることで、全体とのゆるやかなつながりをもたせています。また、彫刻を主に展示する常設展示室5、小磯良平記念室および金山平三記念室でも「た・び・て・ん」にちなんだ作品を展示します。

[開催概要]

会期 :2022年1月22日(土)-7月3日(日)
※4月11日(月)-4月22日(金)は閉室し、一部展示替を行います。

開館時間:午前10時から午後6時※ 入場は閉館の30分前まで

休館日 :毎週月曜日※ただし3月21日(月)は開館、翌22日(火)は休館

会場:兵庫県立美術館(〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1)

観覧料:一般500円/大学生400円/高校生以下無料/70歳以上250円/障がいのある方(一般)100円/障がいのある方(大学生)100円

主催:兵庫県立美術館

協賛:公益財団法人伊藤文化財団、サンシティタワー神戸〔株式会社ハーフ・センチュリー・モア)

特別協力:[小企画]元永資料研究室

コレクション展 Ⅰ | た・び・て・ん

詫摩昭人《逃走の線1》2004 年

自由に外に出ていく時間が少ない日々が続きました。そこで、美術館で「旅」の気分を味わってはどうかと考えました。そうです。われわれには「美術館がある」「美術がある」「作品がある」ということで、作品とともに、あるいは作品の中へと旅に出たいと思います。

[章構成]
パート Ⅰ  旅への誘い【 常設展示室1】
パート Ⅱ 出発、道中、滞在、遁走 【常設展示室3】
パートⅢ みんなで行こう-名所の旅 【 常設展示室4】
パートⅣ 作者の旅 【 常設展示室5(部分)】
【 小磯良平記念室(部分)】
【 金山平三記念室】
【 常設展示室6】

[関連イベント]
学芸員による解説会(小企画含む)
2022年1月29日(土)、3月5日(土)、4月2日(土)、5月14日(土)、6月18日(土) いずれも午後3時から(約45分)
レクチャールームにて | 定員40名 | 聴講無料・先着順

小企画|生誕100年 元永定正展 -伊賀上野から神戸、そしてニューヨークへ-

元永定正《寶がある》1954年頃 個人蔵(三重県立美術館寄託)

元永定正(1922-2011 年、三重県阿山郡上野町[現・三重県伊賀市]生まれ)は、具体美術協会を代表する作家のひとりとして世界的に知られています。そのカラフルな色彩と生命体を思わせる形態は、こどもから大人まで高い人気を誇ります。元永の生誕100 年にあたる2022 年、兵庫県立美術館では、元永が伊賀から神戸へ移住し、ニューヨークへ渡るまでの期間に焦点を絞り、「場の移動≒旅」という観点から作品を紹介します。今回の展示では、当館のコレクションに加えて、初期の代表作や立体作品を紹介します。また、調査中に新たに発見された作品や、国内では初展示となる作品や資料も展示します。立体・平面という区別なく自在に表現した元永の多彩な表現をお楽しみください。

[関連イベント]
講演会「も~やんとの思い出を語る」
講師:中辻悦子氏 | 5月14日(土) 午後2時より(約1時間30分)
開場:午後1時30分 | ミュージアムホールにて | 定員125名 | 聴講無料・先着順

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