GⅢ-Vol.164 熊本地震と文化的処方 -私の心が動きはじめるとき-

熊本地震発災後、私たちの心はくたくたで、一日一日を淡々と、ただなんとか乗り切っていました。それでも、延々と続いていく日常の中で、少し前を向いて考えられるようになったり、気がつくと笑顔が浮かんでいたり、心が動きはじめたと感じる瞬間がいくつもありました。私たちは知らず知らずのうちに、美しいモノや創造的なコト、ヒトの優しさや笑顔といった本来身近にある価値を自分に処方していたのではないでしょうか。
2025年4月、熊本市、熊本大学、東京藝術大学、熊本市現代美術館は、モノ・コト・ヒトが本来持っている価値を楽しめるようになることで、一人ひとりのウェルビーイングが高まる社会をめざして、熊本版文化的処方の研究開発をはじめました。
震災から10年を迎えるのを機に、私たちがあの時、日常の中で何と触れ、何を感じることで日々を乗り越えてきたのかを、改めて皆さんと一緒に考えてみたいと思います。そして、私たちの経験が、未来の誰かが災害を乗り越えていくヒントになればと願っています。

企画協力:せんだいメディアテーク

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