<特別展>アカルイ カテイ

潮田登久子《東京都世田谷区 1983年》1983

変わりゆく家庭像と未来

昭和14(1939)年に上梓された「明るい家庭」という1冊の本があります。家庭を明るく保つための女性のふるまい方をさまざまに説くその本は、冒頭、料理の味を生かすも殺すも塩次第だとの側室の説明に得心したという徳川家康のエピソードを引き、家庭において女性はいわば「調味料」の役割を果たすべきだと暗にほのめかし、はじまります。
しかし、引き合いに出された家康にとっては、まるで見当のつかない話かもしれません。なぜなら、そもそも日本において「家庭」や「家族」は、それまでのイエ制度に取ってかわるものとして明治時代にあらたにつくられた概念なのですから。
では、現代に生きるわたしたちには、どのように聞こえますか。
この展覧会では、明治大正生まれの作家から1980年代生まれの作家まで11人を取りあげ、彼女/彼らの創作活動のなかに家庭や家族がいかなる影を落とし、いかなる光を照らしているのかを見ていきます。それによって「明るい家庭」をアップデートし、この先の「アカルイ カテイ」実践の方法を探ってみたいと思います。

出品作家
出光真子、植本一子、潮田登久子、江上茂雄、桂ゆき、川村麻純、小西紀行、佐々瞬、
ひろいのぶこ、森正洋(白山陶器)、和田千秋 + 愛語

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会期:2019年12月21日(土)-2020年3月1日(日)
開館時間:10:00-17:00 ※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜(1/13、2/24は除く)、1/14(火)、2/25(火)
会場:広島市現代美術館(広島市南区比治山公園1-1)
観覧料:一般1,200(1,000)円、大学生900(700)円、
高校生・65歳以上600(500)円、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金
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///関連プログラム///
出品作家によるリレー・トーク
2019年12月21日(土) 14:00~15:30

会場:展覧会場
※作家全員の参加ではありません。詳細は随時こちらで発表します。
※要展覧会チケット、申込不要

パネルディスカッション「家庭、学校、美術館」
2020年1月13日(月・祝) 14:00~16:00

4人のユニークな実践者を招き、それぞれの基調報告の後、意見交換会を行います。
登壇者:瓦田勝(元 福岡女学院中学校・高等学校 美術教諭)
田北雅裕(九州大学大学院人間環境学研究院 講師/認定NPO法人SOS子どもの村JAPAN理事)
永田夏来(家族社会学者/兵庫教育大学大学院学校教育研究科 講師)
藤川悠(茅ヶ崎市美術館 学芸員)
会場:地下1階ミュージアムスタジオ
定員:80名
※要展覧会チケット(半券可)、申込不要(当日先着順、13:40開場)

桂ゆき《積んだり》1951 福岡市美術館蔵
植本一子 2019

///同時開催///
コレクション展 コレクション・ハイライト+特集「ある心の風景Ⅱ―象徴と抽象」

2019年10月19日(土)~2020年2月2日(日)
www.hiroshima-moca.jp/exhibition/collection2019-2/
コレクション上映『親愛なるルイーズ』監督:ブリジット・コルナン
2019年11月19日(火)~2020年2月9日(日)
世界に開かれた映像という窓 第67回:オーレル・フェリエ
2019年11月20日(水)~2020年2月2日(日)
ゲンビ「広島ブランド」デザイン公募展
2020年2月8日(土)~2月24日(月・祝)
www.hiroshima-moca.jp/h-brand/

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