グレゴール・シュナイダー 竹岡雄二『Drawings』 (常設展)

ワコウ・ワークス・オブ・アートではこの度、2022年9月17日(土)から11月5日(土)まで、グレゴール・シュナイダーと竹岡雄二のドローイング作品を紹介する『Drawings』展を開催いたします。

 

(c)Yuji Takeoka

Gregor Schneider | Yuji Takeoka  

グレゴール・シュナイダー、竹岡雄二

Drawings 

 

2022年9月17日 – 2022年11月5

 

 

ワコウ・ワークス・オブ・アートではこの度、2022年9月17日(土)から11月5日(土)まで、グレゴール・シュナイダーと竹岡雄二のドローイング作品を紹介する『Drawings』展を開催いたします。

 

グレゴール・シュナイダーは、人と空間との関わりに着目した作品で知られるドイツの現代芸術家です。10代の頃から自宅を作品として改造しはじめ、2001年のベネチア・ビエンナーレで発表した《死の部屋》では当時最年少で金獅子賞を受賞しました。今回展示するのはそのキャリア初期である1980年代後半に描いた、部屋や空間をモチーフにしたドローイング作品です。パースや具体性に言及しない独特の描写は、空間は本質的に不可知であることを思い起こさせ、シュナイダーが制作の主軸にしている大規模な空間インスタレーションと共通した眼差しを読み取ることができます。同時に、改造した自宅の作品《Haus u r》の内部を撮影した1995年の貴重なポラロイド作品も展示いたします。

 

「台座彫刻」で知られるドイツ在住の竹岡雄二は、物体と外部との関係性を重要視しながら思慮深い彫刻作品を制作しています。各展覧会では自らの既存作を新旧交えて組み替えながら配置し、空間と作品とが緻密に干渉しあう精度の高いインスタレーション展示を作り上げています。鑑賞体験そのものを作品化する竹岡の彫刻は、空間の認識と身体的な感覚の輪舞を際立たせ、ミニマルな作品に多重的な見え方の構造を存在させています。作品の構想段階には「プラン」と名付けられる独特のドローイングが制作され、今回はその中から国内にある2点を展示いたします。絵画性と思考性の両方が絶妙なバランスで呈示される特徴的な描写は、竹岡彫刻を前にしたときと同じ感覚をもたらします。

 

私達の空間や認識そのものに着目したふたりの作家のドローイングを、是非この機会にご高覧ください。

 

展覧会の詳細や出版物については画廊のHPを御覧ください。

 

(c) Gregor Schneider

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