Gerhard Richter
ゲルハルト・リヒター
Drawings 2018–2022 and Elbe 1957
ISBN:978-4-902070-54-5
展覧会が終わってからも、会場に来られなかった方にも、まるで作品がそこにあるようにお楽しみいただけるカタログになりました。
色の再現にかなり細かくこだわっています。
2018年から2022年の最新作を含む全18点のドローイング作品と、本格的に作品の発表を始める前の時代、1957年の25歳のリヒターが描いた31点の版画連作《Elbe [Editions CR: 155]》(2012)の図版を収録しました。
約60年間の時をまたいだ2つの作品群が、一挙に楽しめる一冊です。
(展覧会で展示した《Elbe》は、1957年のオリジナルを精巧な写真と印刷で複製して、2012年に改めて作品化されたものです)
テキストにはゲルハルト・リヒターのドローイングについての論考を収録しました。
執筆者は、リヒターやドイツ表象論といえばの清水穣さんです。
大型の油彩画やカラーチャートなどで知られるリヒターには、なかなかドローイングという小ぶりなメディアの印象がありませんが、グラファイトや色鉛筆などのシンプルな要素だけで構成された画面からは、より鮮明にイメージメイカーとしての作家の思想が見え隠れしています。
「……それはアブストラクト・ペインティングで遂行されていることの核心を、机上の紙とペンだけで実行する、いわば骨格に還元されたアブストラクト・ペインティングであろう。……」(本著収録 清水穰「存在しない面のために ゲルハルト・リヒターの抽象ドローイング」より抜粋)
さらにもうひとつのテキストには、リヒターの第一人者ディーター・シュヴァルツさんによる《Elbe》の論考を、邦訳で収録しています。
エディトリアルデザインは、ワコウ・ワークス・オブ・アートの出版物をずっと手掛けていただいている森大志郎さんです。
章の区切りに挟み込まれた薄葉紙にもしかけがあります、楽しみにご覧ください。
申し訳ないことにAmazonでは流通していないので、オンラインでお求めの方は弊社の公式ショップをご利用ください。
送料無料でお届けしております。(発送まで少しお時間をいただいています)
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そのうち一般書店でもお買い求めいただける予定です。
さらに、いまのところオンライン販売はありませんが、ワコウ・ワークス・オブ・アートの会場では祖父江慎さんデザインのオリジナルポスターも販売しています。
開催中のゲルハルト・リヒター『Drawings 2018–2022 and Elbe』展は7月30日までです。
事前予約制ですが当日枠でもお入りいただけますので、ぜひ皆様のご来場をお待ちしております。
ワコウ・ワークス・オブ・アート