山本亜由夢「イヤーエンドライト」@ まえばしガレリア ギャラリー2

山本亜由夢《light on the grass》2025年 Oil and acrylic on canvas, 194.0 x 162.0 cm
山本亜由夢「イヤーエンドライト」
会期2025年11月22日(土) – 12月28日(日)
会場まえばしガレリア ギャラリー2 [MAP]
住所〒371-0022
群馬県前橋市千代田町5-9-1
開館時間11:00–19:00
休館日月、火、祝
URLhttps://www.makigallery.com/exhibitions/13034/
このたびMAKI Galleryは、山本亜由夢の弊社で2 回目となる個展「イヤーエンドライト」をまえばしガレリア ギャラリー2 にて開催いたします。本展では、新作ペインティングを発表すると同時に、紙やカーペットを支持体としたドローイングによるインスタレーションを8 メートルの吹き抜け空間で展開します。

山本の作品は、相反する要素が共存する光景から立ち上がる現実の手触りをすくい上げます。明るさと暗さ、冷静と情熱、秩序と混沌、具象と抽象といった対極を往復する彼女の絵画は、異なるもの同士の緊張や均衡を余すことなく描き出すことで、人生の矛盾を否定せず、複雑に、そして主観的に表現しています。

本展のタイトル「イヤーエンドライト」は、冬の夜に見上げるイルミネーションやネオンの光から着想を得たものです。“年末” という節目の季節は、祝祭の高揚感や新年への期待が入り混じると同時に、どこか切なさや寂しさも漂う、不思議なひとときです。この時期だからこそ出会える人工的な輝きは、日中の自然光よりも鮮やかに、そして儚く感じられます。山本は、その相反する感情や明暗のあわいを捉えるべく、鮮やかな色と濁った色が奔放に交錯する画面をモザイクのように組み立てて、“いま” という刹那に宿る確かな現実を描き出します。

幾度も絵具を重ねたペインティングから、繊細な線で綴られたドローイングまで、山本の作品は様々な要素の積み重ねによって生まれています。観る者は、その断片の連なりの中にひとつの地図のような物語を見出すでしょう。光と闇が交わる瞬間に身を委ねるように、奥へと引き込まれていく作品を、ぜひ会場でご高覧ください。

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