Deep in the Sway @ The 5th Floor

Deep in the Sway
会期2026年2月21日(土) – 5月10日(日)
開催前3日後開催
会場The 5th Floor
住所〒110-0008
東京都台東区池之端3-3-9 花園アレイ5F [MAP]
開館時間13:00–20:00
休館日火、水
参加作家アンドリウス・アルチュニアン、アヌラック・タンニャパリット、AFSAR (Asian Feminist Studio for Art and Research)、プラジャクタ・ポトニス
入場料500円
URLhttps://the5thfloor.org/
声をあげること、そして歌うこと。それは、自らを不可視化する既存のシステムや状況へと抵抗し、またその中に自身の存在を登録するためのアクションだと言えます。国際社会の複雑な政治経済的ダイナミクスの中で発される数多の声は、多くの人に届くことなく掻き消されていきます。しかし、それらを単に弱者やマイノリティによる叫びとして認識するのではなく、むしろ新たなルールを、生を、この世界にパフォーマティブに刻む手法や技術として考えることができるのではないでしょうか。

「Deep in the Sway」は、それぞれに異なる手法で、声や歌、語りや叫びを「聴く」ことに向き合うアーティスト4組の実践を紹介します。彼らが拾い上げる声は、既存の世界秩序からの逸脱や家父長制、集団的なケアの実践や国家からの逃避といったそれぞれに固有の文脈を持ちます。しかし、それらは個別の事象として存在するのではなく、歴史の網の目の中で複雑な地下水脈としてつながりながら、私たちの生きる世界で共振します。本展はそれらを聴くことで、そうした声に耳を傾けると同時に、その声自体を、現実へとしぶとく、しなやかに抵抗するための具体的な実践として考えます。

一方で、「聴く」という行為に想定される主体は、そうした声を他者化および対象化することで、自らを無意識に安全圏へと定位する危険性を常に孕んでいます。ジャン=リュック・ナンシーは、聴取の主体を反響や共鳴の場それ自体、すなわち音による揺らぎの中に身を置く存在として読み直します。そのような彼の思考を補助線に、本展は「聴く」という行為の主体性と倫理、そして声との距離についても問いかけます。

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