フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫 @ 府中市美術館

フジタからはじまる猫の絵画史 藤田嗣治と洋画家たちの猫
会期2025年9月20日(土) – 12月7日(日)
会場府中市美術館 [MAP]
住所東京都府中市浅間町1丁目3番地[都立府中の森公園内]
開館時間10:00–17:00(入場は16:30まで)
休館日月曜(10/13、11/3、11/24は開館)、10/14、11/4、11/25
URLhttp://fam-exhibition.com/foujita2025/
浮世絵、日本画、現代アート……日本には魅力的な猫の絵がたくさんあります。そんな中で、独特の存在感を放っているのが、近代洋画の猫です。ツンとすましたおしゃれでモダンな猫、あえて朴訥に表した猫など、洋画家たちは多彩な猫の絵をえがいてきました。

しかし実は、洋画が生まれた当初、猫の絵はほとんどえがかれませんでした。また、洋画家たちが手本とした西洋の絵画にも、猫の絵は多くありません。絵の主役は人物という考え方が古くからある西洋には、そもそも動物の絵が少ないのです。

そんな猫というモチーフを、洋画の魅力的なテーマへと押し上げたのが藤田嗣治でした。1920年代のパリで、独特の下地に日本画の筆でえがいた「乳白色の裸婦」で脚光を浴びた時、裸婦の側にえがいたのが始まりです。さらに、まるで自分のサインのように自画像にえがき込んだりと、多くの個性が競い合うパリ画壇で、猫は藤田自身を印象付けるための欠かせないモチーフとなっていきました。

本展覧会では、パリの日本人画家「フジタ」がえがいた「裸婦の横の猫」を出発点に、日本の洋画家たちの猫の歴史を紹介します。藤田から直接の影響を受けた画家もいれば、そうでない画家もいます。しかし、どちらにも共通するのは、西洋とは違う日本の猫の絵の歴史も背負っていたということです。だからこそ、日本と西洋の伝統の間で悩んだり、猫というモチーフから新たな道を見出そうとしたのです。前史となる西洋絵画や日本画も含め、26人の作家、83点の作品で洋画の猫の歴史をたどります。

※一部作品の展示替えを行います。詳しくはホームページをご覧ください。他会場への巡回はありません。

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