「チェルノブイリ」チェチェルスク、ベラルーシ共和国 1992年 © Motohashi Seiichi
本橋成一 在り処(ありか)
2016年2月7日(日)-7月5日(火)
IZU PHOTO MUSEUM
http://www.izuphoto-museum.jp/
開館時間:10:00-17:00(2月、3月)、10:00-18:00(4月-7月)
※入館は閉館30分前まで
休館日:水(ただし、5/4は開館)
IZU PHOTO MUSEUMでは、『ナージャの村』や『アレクセイと泉』など、写真と映画というふたつの方法で市井の人々を記録してきたドキュメンタリー作家、本橋成一の個展『在り処(ありか)』を開催する。
本橋成一は1940年東京生まれ。東京綜合写真専門学校の卒業制作として撮影をはじめた九州や北海道の採炭地の炭鉱住宅の日々を、卒業後も数年間にわたって撮影を重ねた「炭鉱〈ヤマ〉」で68年に第5回太陽賞を受賞する。その後も、社会の基底にある人間の営みの豊かさにレンズを向けてきた。また、原発事故後もチェルノブイリに暮らす人々の日々を主題とした写真集『ナージャの森』で98年に第17回土門拳賞を受賞。同名のドキュメンタリー映画も発表。これまでに、同作品を含め、写真集3冊と映画2作品をこの主題で発表している。
本展では、本橋の原点とも言える未発表の初期作品から代表作を含めた200点以上を通じて、半世紀にもおよぶ写真家としての軌跡を紹介する。上述した「炭鉱〈ヤマ〉」や「チェルノブイリ」のほか、最盛期には日本全国で30以上を数えた「サーカス」や、東京と東北を結ぶ玄関口として大量の労働者が行き交った「上野駅」を主題にしたシリーズ、大阪松原市の新旧屠畜場で働く人々の記録「屠場」、大衆演劇などの芸能を記録した「藝能東西」、初期作品から「雄冬」や初公開の初期作品「与論」、最新作の「アラヤシキ」が出品される。
会期中にはトークイベントや本橋自身によるギャラリートーク、本橋の映画監督作品の上映会などを予定。また、本展カタログ『本橋成一 在り処』と、写真集『無限抱擁』(新版)も会期中の刊行を予定している。
Above:「炭鉱〈ヤマ〉」鞍手、福岡 1965年 © Motohashi Seiichi.
Below:「屠場〈とば〉」松原、大阪 1986年 © Motohashi Seiichi.
関連企画
トークイベント
関野吉晴(探検家・医師・武蔵野美術大学/人類学)x 本橋成一
2016年2月14日(日)14:30-16:00
会場:クレマチスの丘ホール
料金:無料(当日有効の観覧券が必要)
定員:150名(先着順)
参加方法:電話申込(055-989-8780)
作家によるギャラリートーク
本橋成一
2016年3月27日(日)11:15- / 14:15-(約45分間)
2016年5月15日(日)11:15- / 14:15-(約45分間)
料金:無料(当日有効の観覧券が必要)
申込不要(当日美術館受付カウンター集合)
本橋成一監督映画作品の上映会、トークイベント
2016年4月3日(日)「ナージャの村」「アレクセイと泉」
トークゲスト:平松洋子(エッセイスト)
2016年5月15日(日)「アラヤシキの住人たち」
2016年6月12日(日)「ナージャの村」「アレクセイと泉」
トークゲスト:小室等(ミュージシャン)
※詳細は決定次第、公式ウェブサイトに掲載
「チェルノブイリ」ドゥヂチ村、ベラルーシ共和国 1996年 © Motohashi Seiichi
※そのほかの関連企画は、美術館公式ウェブサイトを参照。