from/to #5
2009年7月16日(木)〜8月8日(土)
「例えば星空を見て、視覚的な平面性とこの複合的な現実を感覚的なところで認識することは、日常に起こりうる全ての出来事に対して共通の、人間が人間たらしめられているものに由来していると思います。
四角の枠の外の見えないところへ思考を向かわせる装置として絵画が機能すること、そうすることで少しはこのつかみようのない世界とそこに居る自分をわかることができるのではないかと考えています。」
村岡佐知子のペインティングは、黒い画面にカラフルな色の断片がちりばめまれています。軽やかな形は一見星のようでもあり、まがいものの装飾物のようでもあり、しかしそれははっきりとした明確なイメージや大小の感覚ももたず、普遍的なイメージを追求しているようでもあります。そのイメージと純粋な平面性は鑑賞者の記憶とつながり、画面の外へと意識を導きます。
［村岡 佐知子］1983年神奈川県生まれ。2009年武蔵野美術大学修士課程美術専攻油絵コース卒業。主な展覧会に「理化学研究所展示プロジェクト」（2005, 理化学研究所, 横浜）、「浮遊（２人展）」（2006, みなとみらいギャラリー, 横浜）、「SKIP!」（2007, Gallery Stump Kamakura, 鎌倉）、「THE NEXT」（2008, Gallery Stump Kamakura, 鎌倉）