ぼくの作品は、その世界に誰かを招き入れるようなものではないのかもしれません。
どちらかというと外から眺める、ひとけのない街の風景といった感じです。
殺風景な景色のいったい何がぼくにとって魅力的にうつるのか、まだよくわかりません。
でもその風景を見て、そこに誰かいないか探し始めるという具合に作品をつくっています。
自分のなかでは、ぼくの作品はコンセプトの視覚化というよりはむしろ、
何かを外す鍵のようなものとしてとらえています。
泉孝昭
泉孝昭「日常の虜」展レビュー(テキスト:沢山遼)
5/17(火曜日)発売のBT美術手帖6月号に掲載されています。
泉孝昭 転んだ木 2011 plastic tree, label dimensions variable
Installation view at TARO NASU (2011年4月1日 – 28日)
撮影 木奥恵三