笹本晃「ストレンジ・アトラクターズ」


笹本晃「ストレンジ・アトラクターズ」
2010年12月18日(土) – 2011年1月29日(土)
オープニング・レセプション:12月18日(土) 午後6時 – 8時

※パフォーマンス・スケジュール 
12月19日(日)、26日(日)、1月9日(日)、16日(日)、29日(土) : 16時開始
ご予約:03-5571-5844 / info@takeninagawa.com

詳細情報:http://bit.ly/AkiSasamoto

誠に勝手ながら12月29日より1月5日まで冬期休廊致します。


関係者各位

拝啓 立冬の候、皆様にはますますご清祥のことと心よりお慶び申し上げます。

この度、Take Ninagawaでは、笹本晃の初個展を「ストレンジ・アトラクターズ」と題しまして、2010年12月18日より2011年1月29日まで開催する運びとなりましたことご案内申し上げます。今年度のホイットニー・ビエンナーレで発表された、パフォーマンス・インスタレーション「ストレンジ・アトラクターズ」(2010)の日本初公開となります。

現在ニューヨークを拠点に、美術館をはじめとした文化施設のみならず、ストリートでも積極的に活動をしている笹本晃は、彫刻的インスタレーションとライブパフォーマンスを組み合わせた作品で知られています。インスタレーションがパフォーマンスのフレームワークとして機能する一方、この2つの要素はヒエラルキーのない関係性を保ち、私たちが既に知覚し関わり合っている日常的な環境に対する認識を混乱させます。笹本によれば、パフォーマンスをするのは、時として、インスタレーションの一部である物体であり、その際にアーティストの身体はフレームワークとしての物体の立場に位置づけられるといいます。それは、ユートピア的かつ人道主義的な統一的秩序の探求に意義を認めるのではなく、根本的な社会の本質に目を向けることを始点に、無意味な現実と対峙する方法を見直す試みです。

カオス的ふるまいを示すローレンツ方程式の数学的概念に端を発し、ストレンジ・アトラクターズは、数式、ドーナツ、痔、占い師といったトピックを取り上げます。ホイットニー・ビエンナーレでは、道端で拾ってきたカフェ・テーブルや筒、ドーナツ型クッション、プロジェクター、オーディオ機器などに加え、液体プラスチックで固めたコップやビデオカメラを網袋に入れて天井から吊るした彫刻を制作しました。観客で混み合った展示スペースでは、用意されていた彫刻と、偶発的なモノローグや計算された動きがカオス的物語へと織りなって、観る者と作品、そしてアーティストの間にダイナミックな関係性が生まれました。笹本はこの作品をTake Ninagawaで再現するに際し、新たに「日本語」という要素を組み込みます。

ストレンジ・アトラクターズのパフォーマンスは、6と9の数字を含む特定の日に、16時より当画廊にて行われます。

2010年11月

Take Ninagawa


1980年横浜生まれ。2007年コロンビア大学大学院ビジュアル・アーツ学部MFA修了。主な展覧会、発表の場に、横浜トリエンナーレ2008、ドイツ・グッゲンハイム美術館(ベルリン、2008年)、ザック・フューアー・ギャラリー(ニューヨーク、2009年)、ザ・キッチン(ニューヨーク、2009年)、ホイットニー・ビエンナーレ(ニューヨーク、2010年)、PS1現代美術センター(ニューヨーク、2010年)がある。ニューヨークにある非営利団体カルチャー・プッシュの共同創立者。

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