スミルハン・ラディック+マルセラ・コレア展 トークイベント

※満員御礼
皆様のご好評をいただき満席となりましたため、予約受付を終了しております。

現在開催中のスミルハン・ラディック+マルセラ・コレア展の関連企画として美術評論家・松井みどりさんのトークイベントを開催いたします。

『無名の創造と居住の領域:
スミルハン・ラディック、マルセラ・コレアの建築における日常の実践と夢想の文脈』

スミルハン・ラディックとマルセラ・コレアは、名も無い人々が永続させる意図もなくその時の状況に対応して即興的につくりあげた「はかない構築物」や、神話やお伽噺のようなシンプルな構造を通して人の根源的願望を表象する物語や、長く使用された結果、共同体や個人の共通感覚や自意識の拠り所となった日常の事物などからインスピレーションを得て、彼ら独自の建築をつくりだします。つまり、彼らの建築的発想は、1)人間の活動を根拠として展開される建築と、2)神話や事物が誘う夢想を糧とする建築という、一見対立する二つの軸によって支えられていると言えるでしょう。このレクチャーでは、この二つの建築的発想がラディック/コレアの建築でどのように生かされているかを探りながら、現代思想や現代美術のうちの、同様な価値観や方法論を提示する理論や、芸術家の実践に言及することを試みます。ミシェル・ド・セルトーの『日常の実践のポイエティーク』、ヴァルター・ベンヤミンの『パサージュ論』、ロバート・スミッソンの脱建築、ゴードン・マッタ=クラークの非建築の概念を引用しつつ、ラディック/コレアの建築概念と実践における、60〜70年代に起こった建築、現代美術における、思想的構造的変化の彼ら特有の展開と、その今日的な意義について考察します。

松井みどり:美術評論家。東京大学大学院英米文学博士課程満期退学、プリンストン大学より比較文学の博士号取得。国内外の美術学術誌や企画展カタログに同時代の日本や英米の現代美術の潮流や作家について論文を多数寄稿。執筆カタログは、『Painting at the Edge of the World』 (ウォ−カ−・ア−ト・センター、2001年)『Little Boy:Japan’s Exploding Subculture』(ジャパン・ソサエティ、05年)など。著書に『マイクロポップの時代:夏への扉』(2007年、水戸芸術館)、『ウィンタ−ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開』(2009年、原美術館)。多摩美術大学非常勤講師。

日程:2013年10月29日(火)
時間:(受付開始19:00)19:30~21:00(終了予定)
会場:メゾンエルメス 10階 ル・ステュディオ
定員:40名(予約制:先着順)
※お席に限りがございます。必ずご予約をお願いいたします。
 また、予約キャンセルの場合はサイトより手続きをお願いいたします。
 

予約開始:10月10日(木)
予約方法:下記URLより予約サイトにアクセスし、会員登録後ご予約ください。
http://reservation.maisonhermes.jp/

※本イベントはWebのみのご予約となります。

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