アウトバーン – コンスタンティン・グルチッチ


【タイトル】 AUTOBAHN アウトバーン
【アーティスト名】 コンスタンティン・グルチッチ
【期間】 2009年1月22日~3月17日

2009年の幕開けを飾るウィンドウは、速度制限のないことで有名なドイツの高速道路「アウトバーン」。「美しき逃避行」をテーマに、制約から解放されたドライバーたちの逃避行をウィンドウで表現しています。

美しい朝焼けの空を背景に、ぴかぴかの車に乗って海沿いをのんびりと走るドライバーたち。移り変わる空を見ながら、彼らの頭にはすでに、これから見えるであろう非日常の世界が広がっています。目的地を決めていても、運転しているうちに目的地が変わってしまうような楽しいドライブです。小窓ではサイドミラーに移るさまざまなオブジェが、逃避行のさまざまなシーンを連想させます。

アウトバーンでは、マイペースでのんびりと走る人や、車の限界を試すかのように全速力で走る人など、さまざまなドライバーが共存しています。でもハンドルを握れば、そこは自分の世界。日常から非日常へと切り替わる空間でもあります。旅行かばんを車に積み、これから目の前に広がる景色や体験に思いを馳せ、海を横目にハンドルを握るその瞬間こそ、まさに「美しき逃避行」の始まりなのです。

Konstantin Grcic (コンスタンティン・グルチッチ)
1965年ドイツ・ミュンヘン生まれのインダストリアル・デザイナー。イギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートにてデザインを学ぶ。同年ジャスパー・モリソンの事務所に勤務。91年ミュンヘンに戻り「コンスタンティン・グルチッチ・インダストリアルデザイン」を設立。多数の世界的企業から作品を発表。98年にフロスより発表された「メイデイ」はニューヨーク近代美術館(MoMA)の永久コレクションになっている。

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