語りつがれる“ものがたり”-Ⅰ ロバと王女 

【プログラム名】 語りつがれる“ものがたり” Ⅰ
【上映作品】 ロバと王女 
【上映日程】 2010年1月23日(土)~3月27日(土)  
【上映時間】 1時間29分

1970年(デジタルリマスター2004年)/フランス/カラー/89分/35mm/フランス語
監督・脚本: ジャック・ドゥミ
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・マレー、ジャック・ペラン、デルフィーヌ・セイリグ、ミシュリーヌ・プレールほか
復元版監修:アニエス・ヴァルダ、マチュー・ドゥミ
原作:シャルル・ぺロー
音楽:ミシェル・ルグラン
衣装:パース&ギット・マグリーニ
配給:セテラ・インターナショナル&ハピネット・ピクチャーズ

(c) Cine-Tamaris

あらすじ

「青の国」は金貨や宝石を生むロバがいるおかげで平和に栄えていました。王様は美しいお妃様とその娘と幸せに暮らしていましたが、あるとき最愛のお妃様が病で亡くなってしまいます。「私より美しい女性に出会ったら、再婚してください。」というお妃様の遺言を授かった王様ですが、そんな女性などこの世にいるはずはないと悲しみに暮れ、ふさぎこむばかり。大臣たちは、国中のお妃候補を提案しますが、その中に一枚だけ入っていた実の娘の肖像画を見て、王はお妃様よりも美しい王女との結婚を切望します。

父親から結婚を申し込まれて困り果てた王女は、リラの妖精に相談を持ちかけます。リラの妖精は結婚を受け入れるかわりに王様でもかなえられないような無理なお願いをするように王女に持ちかけます。ところが、王様は権力をつかってどのお願いも完璧に叶えてしまいます。最後のお願いとともに旅発った王女の行く末は・・・。

ジャック・ドゥミ
Jacques Demy 1931~1990

1931年フランスのロワール・アトランティック県ポンシャトー生まれ。自動車整備工場社長の父と美容師の母のもとに生まれる。パリの写真映画専門学校で技術を学び、61年に長編初監督作品『ローラ』を発表。62年には同じく映画監督のアニエス・ヴァルダと結婚する。音楽家のミッシェル・ルグランとの共同制作により、『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』と立て続けにミュージカル映画を制作し、その軽やかな自由詩と独特の色彩術によって絶賛され、映画界にフレンチ・ミュージカルの新風を巻き起こす。その後、アメリカに渡り、68年には『Model Shop』を撮影するが、子供の頃から夢に見ていた『ロバと王女』の映画化が実現に近づいたことを知ると、すぐにフランスに戻り、三作目となるミュージカル映画の撮影に臨んだ。その後も精力的に映画製作にかかわり、88年に遺作となる『想い出のマルセイユ』を発表、90年に59歳で逝去するが、その後も、監督ドゥミは妻のアニエス・ヴァルダにより新たな視点で紹介される。ヴァルダは同年には『ジャック・ドゥミの少年期』を、93年には『25年後の「ロシュフォールの恋人たち」』を製作したほか、デジタルリマスターによる過去作品の再公開も行い、広大なドゥミの映画世界を引き続き展開し続けている。

次回上映作は「ライフ・イズ・ビューティフル」です↓

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