spring is sprung – 東恩納裕一


【タイトル】 spring is sprung
【アーティスト名】 東恩納裕一
【会期】 2007年01月18日~03月27日

2007年最初は、アーティスト東恩納裕一とのコラボレーションにより、「さあ、踊りの輪に!」というダンスの躍動感あふれる雰囲気を思い切り表現していますが、又その中に春の喜び、春の目覚めも見せてくれています。

寒い冬から春が到来すると、心がわくわくして気分も軽くなります。温かくなるこの季節に人形たちが目覚めて踊りだす、というファンタジーな世界をウィンドーで表現しました。バレリーナとワルツを踊るカップルを模った陶器のオルゴールを映像化しプロジェクターを使って投影します。白布に拡大されて映されるシルエットは、春の到来を喜び踊る人形を強調しています。そして全ての商品はターンテーブルの上に乗ったり、モーターを使って吊られたりして、人形と一緒に回ります。床は古材が組み合わされて作られていますが、自然で何気ない温かみが感じられます。また壁に並べられた蛍光灯や床のプロジェクターの器具は、わざとあからさまに見せられていますが、そこにも冬の緊張感から解き放たれ、春のリラックスした雰囲気に合う演出がなされています。

展開期間中に背景の色が変り、それに伴い商品も全部変える予定。靴、バッグ、帽子が踊る様子は、個々のエルメス商品が持っている豊かさや美しさに改めてスポットを当てています。表情が異なるそれぞれの小窓もメインウィンドーと同様、明るい色のトーンで作られており、春の浮かれて楽しい感じが伝わります。各小窓に入るアンティークのぬいぐるみ、人形は作家自身のチョイスです。

東恩納裕一(ひがしおんな・ゆういち)
1951年東京生まれ、東京在住。多摩美術大学絵画科卒業。90年代始めより日常に潜む「不気味さ」(フロイト)をテーマに作品を制作。代表作として蛍光灯のシャンデリア、花の絵画など。07年秋、「六本木クロッシング」(森美術館)に参加予定。

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