アクションペインティング – ジャージー・シーモア


【タイトル】アクションペインティング
【アーティスト名】 ジャージー・シーモア
【期間】 2008年7月17日(木)~9月16日(火)

飛び散る色とりどりの粉とエルメスの商品。今回のウィンドーでは、インドの祭り 「ホーリー」 に着想を得た、アクションペインティングが展開されています。

インド各地で催される 「ホーリー」 の祭りは、春の到来を祝い、その場に集まった人たちに色の洪水を浴びせる、もっとも熱狂的なヒンドゥーのお祭りのひとつとされています。さまざまな社会制度で制約の多いインド社会において、羽目を外して騒ぐ数少ない機会として、皆が蓄積されたエネルギーを発散させます。色水やカラフルな粉をかけ合ったりして、人々もその周りの空気もが色とりどりに染まり、色が充満するような光景が各地で見られます。

自由気ままに飛び散った粉がウィンドー内で描く軌跡。さまざまな色の粉が投げつけられて偶然生まれた絵は、あふれるエネルギーの結晶でもあるのです。周りにあるものはすべて投げつけてしまったかのように、エルメスの商品も四方八方に飛び散っています。ルールも制約もなく、すべてを忘れてエネルギーを発散するホーリーの祭りのように、ウィンドーの中で秋の「色の洪水」が表現されています。

Jerszy Seymour
1968年、ベルリン生まれ。カナダ人のジャージー・シーモアは、ロンドンで育ち、1987年から1990年にサウスバンク工科大学にて工学を学んだ後、1991年から1993年にロイヤルカレッジオブアートでインダストリアルデザインを修める。その後ミラノに移り、2002年の‘House in a Box’、2003年の’Scum’、洋服のコンセプト’Tape’などの、自身の実験的プロジェクトを開始。これらをはじめとするプロジェクトでのコンセプチュアルなアプローチが、彼のデザインでの基本姿勢となっている。同時に、MagisやVitraなどの世界的デザイン企業の製品もデザインしている。デザインミュージアム(ロンドン)、ヴィトラデザインミュージアム(ヴァイルアムライン)、MoMA(ニューヨーク)、パレドトーキョー(パリ)などで展覧会を開催。ロンドンのロイヤルカレッジオブアート、ミラノのドムスアカデミーなどで教鞭をとっている。ベルリン在住。

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