イコール – 桑島秀樹


【タイトル】 イコール
【アーティスト名】 桑島秀樹
【期間】 2008年11月20日~2009年1月20日

幾重ものガラスから透過される幻想的な光が作り出すウィンドー。「眩惑のインド」を年間テーマとした2008年のフィナーレを飾るウィンドーには、光を神体とした「架空の宗教都市」が出現しました。

今回のウィンドーを手がけた写真家の桑島秀樹は、今まで撮影のために用いていたガラスの構成体を、初めて立体作品として完成させました。映像表現においてもっとも重要な要素である「光」を彫刻として昇華させるために、媒介としてガラスを用いてきた彼は、さまざまなフォルムのガラスを通すことによって見える幻想的な光と、エルメスの商品が競演する美しい世界を生み出しました。

技術と美術をイコールで結ぶことを哲学として創作をする桑島は、エルメスのものづくりに対する姿勢に大きな共感を覚えたと言います。そして、創造に対するそれぞれの姿勢は、ウィンドーで繰り広げられる
世界として一体化したのです。

同じ素材でありながら、それぞれに異なるフォルムをもつガラスは、規則性をもって配列されることによりひとつの架空都市を構成しています。幾重ものガラスの層を通った光は、道行く人の心をあたたかく包み込み、それぞれのイコールの関係を見いだすことでしょう。

桑島秀樹(くわじまひでき)
1964年、大阪生まれ。1989年、日本写真専門学校卒業。ラディウム(東京)での “VERTICAL / HORIZONTAL” 展 (2008年)を始めとして、国内外各地のギャラリーで展覧会を開催。写真やアートなどの枠にとらわれず創作活動を行っている。

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