「光の絵画 vol.3-祈りの風景-」展 開幕いたしました!

熊本市現代美術館では、ただ今「光の絵画vol.3-祈りの風景-」展を開催しております。

この「光の絵画」展は、熊本県合志市の国立ハンセン病療養所 菊池恵楓園絵画クラブの作品群をご紹介するもので、2003年、2005年に引き続き3回目の展覧会となります。今回は、入所者の皆さんが、日々の暮らしの中で、特別な師を持たず、いわば独学で描いてきた385点の作品の中から、76点をご紹介いたします。様々な差別や偏見があったであろうにも関わらず、描かれてきたその作品には、絵画クラブのみなさんの思いや祈りといった光あふれる心の風景を感じることができます。

また、瞽女の小林ハルさんや国立療養所入所者などをモデルに、その緻密な鉛筆画で観るものを圧倒する木下晋の作品や、故 舟越保武が制作した、ハワイのモロカイ島でいち早くハンセン病患者の救済を行い、自らもハンセン病で命を落としたダミアン神父がモデルの「ダミアン神父」を展示致します。

ハンセン病がもたらした人間の根源的な問題、そして「祈り」を探り、入所者の思いを美術表現という側面から見つめなおす展覧会です。

 

 
上左:大山清長≪裸婦≫1989年  上右:木下今朝義≪遠足≫1996年
下左:森繁美≪花≫2002年  下右:奥井喜美直≪ゲートボール≫2005年

【出品作品】

・舟越保武(彫刻)≪ダミアン神父≫

・木下晋(鉛筆画)≪無Ⅱ≫、≪注連寺エスキース≫2点

・菊池恵楓園絵画クラブ:入江章子、大山清長、奥井喜美直、奥井紀子、木下今朝義、中原繁敏、森繁美、矢野悟、吉山安彦(油絵、パステル、鉛筆画など)76点

・待労院診療所(油絵、鉛筆画など)12点

・復生記念館(写真資料など)5点

【展覧会概要】

展覧会期: 2010年12月11日(土)~2011年2月13日(日)

休館日: 火曜日、12月28日~1月4日

開館時間: 10:00~20:00(展覧会入場は19:30まで)

※展覧会詳細は、熊本市現代美術館ホームページ(http://www.camk.or.jp/index.html)をご覧ください。
同時開催「舟越桂 2010」展もどうぞお楽しみに!

Copyrighted Image