市場回復の兆し アート・バーゼル2009

■Art fair

スイス、バーゼルで世界最大のアートフェア「アート・バーゼル(Art 40 Basel)」が、6月8日(火)の「アート・アンリミテッド」部門のオープンからスタート。秋から続くアート市場の低迷から、フェア前には各ギャラリーからセールスを心配する声も聞かれたが、プレビュー当日から想像以上のVIP顧客を集め、盛況の内に終了した。

昨年はVIPルームで良く聞かれたロシア語も今年は少し聞こえる程度。ロシア人の富豪アブラモヴィッチ氏は今年も美術館館長らと作品を購入している姿を見かけたが、全体としてはアメリカ、ロシア、中東、アジアからの顧客は確実に減っていた。今年のコレクター層は欧州が中心。スイス、ドイツ、イギリス、フランス、イタリア等のコレクター/美術館関係者が数多く見受けられた。また金融/投資関連のプレイヤーもぐっと少なくなった一方、欧州のシリアスコレクターが再びアートマーケットへ戻りはじめている傾向が見られた。ヴェネツィア・ビエンナーレで話題となったアーティストの作品も、「アート・アンリミテッド」や各ギャラリーのブースで展示されていてセールスも好調。

日本からは、メインフェアに、ギャラリー小柳、小山登美夫ギャラリー、スカイ・ザ・バスハウス、タカイシイ・ギャラリー、シュウゴアーツがエントリー。サテライトフェアの「リステ(Liste)」「ヴォルタ(Volta)」には、ヒロミヨシイ、マジカルアートルーム、タロウナス、MA2ギャラリー等が参加した。


アート・アンリミテッドに参加した森山大道(タカ・イシイギャラリー)


アート・アンリミテッドでの中西夏之のインスタレーション(SCAI THE BATHHOUSE)


小山登美夫ギャラリーのブース


シュウゴアーツのブース


ブラッド・ピットはZwirnerでネオ・ラウフをお買い物。
実は定期的に美術館へ寄贈するほどのシリアスコレクター。
そのほか、ナオミ・キャンベルやソフィア・コッポラ、デザイナーのラフ・シモンズらも見かけた。

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