3.11以後の建築 @ 水戸芸術館 現代美術ギャラリー

伊東豊雄+乾久美子+藤本壮介+平田晃久+畠山直哉《陸前高田の「みんなの家」》
Photo: HATAKEYAMA Naoya

3.11以後の建築
2015年11月7日(土)-2016年1月31日(日)
水戸芸術館 現代美術ギャラリー
http://arttowermito.or.jp/
開館時間:9:30-18:00 入場は閉館30分前まで
休館日:月(ただし、11/23、1/11は開館)、年末年始(12/27-1/4)、11/24、1/12

水戸芸術館現代美術ギャラリーでは、建築史家、建築評論家の五十嵐太郎とコミュニティデザイナーの山崎亮をゲスト・キュレーターに迎え、2011年3月11日に起きた東日本大震災による社会の変化や顕在化した問題に向き合う建築家の取り組みを紹介する企画展『3.11以後の建築』を開催する。企画担当は井関悠(水戸芸術館現代美術センター学芸員)。

東日本大震災における津波の圧倒的な破壊力や未曾有の惨事となった原発事故は、人と人との繋がりや地域と人の関係といったソフト面からのアプローチや、環境やエネルギーとの関係に配慮した設計などの重要性を、建築家や建築界に再認識させることとなった。さらに、少子高齢化による都市やコミュニティの在り方において、建築家がどのような役割を果たし、どのような未来を描こうとするのかも批判と期待の両方をもって問われていると言えよう。

本展ではそのような社会の変化にさまざまなアプローチをとる21組の建築家の実践を、「みんなの家」「災害後に活動する」「エネルギーを考える」「使い手とつくる」「地域資源を見直す」「住まいをひらく」「建築家の役割を広げる」という7つのセクションで紹介する。昨年11月に金沢21世紀美術館で開催された展覧会の巡回展ではあるが、参加建築家のプロジェクトの進展や、東日本大震災の被災地のひとつである水戸にローカライズした展示を加えた展示内容となる。

また、同時期開催の「クリテリオム」では、東日本大震災後、2012年に岩手県陸前高田市に拠点を移して活動を続ける瀬尾夏美を紹介する。瀬尾は1988年東京都生まれ。東京芸術大学大学院修士課程油画専攻修了。映像作家の小森はるかとの活動でも知られ、同アートユニットによる展覧会『波のした、土のうえ』は陸前高田を皮切りに、神戸、新潟、福島、宮城など日本各地を巡回している。企画は竹久侑(水戸芸術館現代美術センター学芸員)。

Above: バスアーキテクツ《えんがわオフィス》Photo: TAJIRI Teruhisa(『EMAC』Vol.2より転載)Below: 岡啓輔《蟻鱒鳶ル》Photo: TAKANO Ryudai

関連企画
五十嵐太郎x山崎亮対談「『3.11以後の建築』のその後」
2015年11月23日(月、祝)15:00-17:00(開場:14:30)
会場:水戸芸術館会議場
定員:80名(先着順、予約不要)
料金:無料

西村浩レクチャー&ワークショップ「展示室を芝生でリノベーション」
2015年12月5日(土)14:00-16:00
会場:水戸芸術館現代美術ギャラリー内ワークショップ室、展示室8
定員:40名(先着順、要予約)
料金:展覧会入場料に含まれる
※申込方法など詳細は公式ウェブサイトを参照

青木淳講演会
2016年1月24日(日)14:00-16:00(開場:13:30)
会場:水戸芸術館会議場
定員:80名(先着順、予約不要)
料金:無料

※上記以外の関連イベントは、美術館公式ウェブサイトを参照。

瀬尾夏美「大きな石のある風景」2015年

クリテリオム91
瀬尾夏美
2015年11月7日(土)-2016年1月31日(日)

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