シンガポールに新たな現代美術エリアが誕生


courtesy of Singapore Economic Development Board

2012年9月15日にシンガポールに新たな現代美術のエリア、ギルマン・バラックスが誕生した。
ギルマン・バラックスは、アジアのアートハブを目指すシンガポール政府の文化政策の一環として開発が進められ、都市再開発省、経済開発庁およびナショナルアーツカウンシルが恊働している。

日本を含む10カ国から13のギャラリーが出店するほか、南洋理工大学が運営する現代美術センター(CCA)も2013年にオープン予定。また、アーティストのスタジオ、レジデンシーやクリエイティブ産業のオフィス、レストランなども含み、6.4ヘクタールに渡るアートエリアとなる。
日本からは、オオタファインアーツ、ミヅマアートギャラリー、小山登美夫ギャラリー、カイカイキキギャラリーの4軒が出店している。

シンガポールは、2006年に『シンガポール・ビエンナーレ』を、2011年にアートフェア、『アートステージ・シンガポール』をいずれも政府および関係省庁や商工会議所などが主導するなど、文化政策に非常に力を入れている。今回、新たにギルマン・バラックスというエリアが誕生することで、政府が主導してきた文化政策は、海外からの資本を呼び込み、産業として確立させる方向へと発展しつつある。

同じアジアでは、香港が世界最大級のフェアであるアートバーゼルが運営する『ART HK』を擁し、また香港政府が運営する大型美術館『M+』の開館が予定されている。アジアのアートハブとしての地位をかけ、競争はまだまだ続く様相である。

ギルマン・バラックス:http://www.gillmanbarracks.com/

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