第11回光州ビエンナーレ

2016年9月2日、アジアで最も歴史ある現代美術の国際展として知られる光州ビエンナーレが開幕する。アーティスティックディレクターのマリア・リンドが掲げる総合テーマ「第八の風土(アートは何を為すか?)」のもと、66日間にわたって、光州市ビエンナーレホールや国立アジア文化殿堂(ACC)など複数の会場を舞台に開催。

光州ビエンナーレは、5.18光州民主化運動の精神を受け継ぎ、同地から文化的な新しい価値を国際的に発信していくことを目的に1995年に設立。これまで、オクウィ・エンヴェゾーやマッシミリアーノ・ジオーニなど国際的に活躍する数多くのキュレーターやアーティストを招聘し、世界有数の国際展としての地位を築いている。2012年にはアジアの女性キュレーター6名の共同キュレーションに挑み、前回のジェシカ・モーガン、今回のマリア・リンドと女性キュレーターの重用が続いている。

第11回光州ビエンナーレにおいて、マリア・リンドは「アートは何を為すか?」という問いを立て、未来に対する能動的な関係性を有するアートの潜在能力を探求すべく、アートのパフォーマティブな側面に着目する。同時に、さまざまな文脈を統合したり、あちこちに存在する既存の活動や人々を繋ぎあわせる媒体としてのアートの側面にも関心を寄せていく。

参加アーティストには、4月の時点で発表されたアーメット・ユーグアマリア・ピカアポロニア・シュシュテルシッチ with ペ・ダリパク・ボナドラ・ガルシアサイレン・ウニョン・チョンソーレン・アンドレアセンらに加え、アグニェシカ・ポルスカチェ・ジャミンナディア・ベラリークオトボング・ンカンガオトリス・グループルース・ブキャナンワリッド・ラード風間サチコ田島美加など101人/組。

展覧会のほか、地元NPOのアーティストコレクティブ「Mite-Ugro」をはじめ、地元のアーティスト、学生、市民とビエンナーレ参加作家が、アートと光州という都市をテーマにイベントを行なう「マンスリー・ギャザリング」や光州市内の公立/私立の教育機関と連携した企画「インフラ−スクール」など、ビエンナーレを使うことで恒常的なインフラの構築を目指す。

第11回光州ビエンナーレ
2016年9月2日(金)-11月6日(日)
http://gwangjubiennale.org/
AD:マリア・リンド
「The Eighth Climate (What does art do?)|第八の風土(アートは何を為すか?)」
会場:光州市ビエンナーレホール、国立アジア文化殿堂(ACC)、ウイジャエ美術館、ムドン現代美術館、ウ・ジェキル美術館、5.18アーカイブ、ほか

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