スターテヴァント死去(1930-2014)


Sturtevant. Installation view at 54th Venice Biennale. Photo: ART iT

2014年5月、著名な作品を複製し、自身の作品として提示することで作品のオリジナリティや作家性を問う実践で知られるスターテヴァントがパリ市内にて死去した。84歳。

スターテヴァントは1924年オハイオ州レイクウッド生まれ。1960年代よりアンディ・ウォーホルの「花」や「マリリン・モンロー」のシルクスクリーン作品、映像作品「エンパイア」、そのほか、ジャスパー・ジョーンズ、クレス・オルデンバーグ、マルセル・デュシャン、ヨーゼフ・ボイスらの作品を精巧に複製した作品を発表する。70年代にパリに活動の拠点を移す。80年代にはフェリックス・ゴンザレス=トレスなど彼女自身よりも若い世代のアーティストの作品に着手する。2000年代に入ると、フランクフルト現代美術館(2004)、パリ市立近代美術館(2010)、クンストハレ・チューリッヒ(2012)、ストックホルム近代美術館(2012)、サーペンタイン・ギャラリー(2013)など、ヨーロッパの主要美術館で個展を開催。2011年には第54回ヴェネツィア・ビエンナーレに参加し、フランツ・ヴェストとともに「生涯功績への金獅子賞」を受賞している。

なお、アメリカ合衆国の美術館では1973年のエバーソン美術館での個展以来、2度目となる個展がニューヨーク近代美術館で今秋11月9日より開催される予定。

Copyrighted Image