2012年11月5日、韓国国立現代美術館とSBSファウンデーションが主宰する韓国美術家賞2012に、ムン・キョンウォン&チョン・ジュンホが選出された。
ムン&チョンは、ともに1969年生まれでソウルを拠点に活動するアーティスト。今回、各ファイナリストの新作が発表された『韓国美術家賞2012』では、アートとその社会における役割を問う「AVYAKTA」(2012)と世界各地のビエンナーレやトリエンナーレのポスターからテキストを抜き出すことにより、アートにおける現在の言説を見渡す「Voice of Metanoia」(2012)を発表した。個々の制作においても、ムンは福岡アジア美術館(2004)、チョンはポスコ美術館(ソウル, 2004)などでそれぞれ個展を開催している。共同制作では、現在開催中の第9回光州ビエンナーレにてNoon芸術賞を受賞したほか、ドクメンタ13(2012, ※プロジェクトサイト)、モスクワ・ビエンナーレ(2010)などに参加している。
同賞は韓国現代美術の持つ潜在性を国際的に明らかにしていくアーティストの発掘、支援を目的として新しく設立された。審査員は同美術館ディレクターのチョン・ヒョンミン、ニューヨーク近代美術館アソシエイト・キュレーターのドリュン・チョン、「art in ASIA」編集長のキム・ボッキ、サーペンタイン・ギャラリー共同ディレクターのハンス・ウルリッヒ・オブリスト、ブレゲンツ美術館ディレクターのイルマズ・ズィエヴォルの5名が務めた。
今回の選考には受賞したムン&チョンのほか、ギム・ホンソック、イ・スギョン、イム・ミヌクがファイナリストとして残り、SBSファウンデーションよりそれぞれ3000万ウォン(約220万円)が与えられた。なお、同展共同企画者による作品の購入や各アーティストのドキュメンタリーの制作、国際的に知られる美術館への推薦などの支援が約束されている。
韓国美術家賞2012
2012年8月31日(金)-11月11日(日)
国立現代美術館(韓国)
http://www.moca.go.kr/