ドイツ銀行グループ「アーティスト・オブ・ザ・イヤー2016」


Basim Magdy, Installation view at SeMA Biennale Mediacity Seoul 2014 Photo: ART iT

2015年4月23日、ドイツ銀行グループは「アーティスト・オブ・ザ・イヤー2016」に、エジプト出身のバシム・マグディを選出。来春にはマグディ自身初となる美術館規模の個展をドイツ銀行クンストハレ(ベルリン)で開催する。

バシム・マグディは1977年アスユート(エジプト)生まれ。現在はバーゼルとカイロを拠点に活動している。表現方法は、映像、写真、スライドプロジェクション、インスタレーション、ドローイングなど多岐にわたるが、いずれも「見ること」や「想起」や「アーカイブ」の構造化を試みている。また、現実の観察に基づいた作品の多くは、どこか非現実的な物語や意味不明なユーモアを思わせる。
2012年にはピンチューク・アートセンター主催のフューチャー・ジェネレーション・アート・プライズの最終候補に残り、同年、オクウィ・エンヴェゾーがチーフ・キュレーターを務めたパリ・トリエンナーレに参加。その後もシャルジャ・ビエンナーレ11や第13回イスタンブール・ビエンナーレ(いずれも2013)、モントリオール・ビエンナーレ2014、メディアシティ・ソウル2014と国際展への参加が続く。また、2014年には映像作品「13 Essential Rules for Mapping the World」でアブラージ・キャピタル・アート・プライズを受賞した。現在、ニューミュージアム・トリエンナーレ2015とワルシャワ近代美術館のグループ展『Lest The Two Seas Meet』に作品を出品している。


Basim Magdy, Installation view at Sharjah Biennial 11, 2013 Photo: ART iT

なお、同賞の推薦は、ドイツ銀行国際美術諮問委員会(ホウ・ハンルゥ、オクウィ・エンヴェゾー、ウド・キッテルマン、ヴィクトリア・ノーソーン)によって行なわれる。創設年の2010年にはワンゲチ・ムトゥ(ケニア)が受賞。以後、イト・バラダ(フランス/モロッコ)、ローマン・オンダック(スロバキア)、イムラン・クレシ(パキスタン)、ヴィクトル・マン(ルーマニア)が受賞。昨年の受賞者である田中功起は、現在、ドイツ銀行クンストハレで個展『A Vulnerable Narrator[脆弱なナレーター]』を開催している。

ドイツ銀行「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」
http://art.db.com/en/artist-of-the-year.html


田中功起『A Vulnerable Narrator[脆弱なナレーター]』
2015年3月26日(木)-5月25日(月)
ドイツ銀行クンストハレ
http://www.deutsche-bank-kunsthalle.de/

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