ローマ賞2015


Magali Reus Leaves (2015) Foto: Daniel Nicolas

2015年12月17日、40歳以下のアーティストを対象としたオランダで最も由緒あるローマ賞を、デン・ハーグ出身でロンドン在住のマガリ・レウスが受賞した。レウスには、賞金40,000ユーロ(約517万円)とローマのアメリカン・アカデミーでの滞在制作の権利が与えられる。

マガリ・レウスは1981年デン・ハーグ生まれ。アムステルダムのヘリット・リートフェルト・アカデミーを経て、ロンドンのゴールドスミス・カレッジで学士号、修士号を取得。2013年からの二年間はアムステルダムのライクス・アカデミーに参加。現在はロンドンを拠点に活動している。21世紀における商品と人間の身体の関係性や、美と不完全性の間の関係性を造形に落とし込んだ彫刻で知られ、近年はロンドンのアプローチやニューヨークのスカルプチャー・センター、ミュンスターのヴェストファーレン・クンストフェラインなどで作品を発表している。レウスは、ミデルブルフのフレーシャル[Vleeshal]のディレクター、ローズ・ホルツァックの推薦によりローマ賞の最終候補に残り、デ・アペルを会場とする最終審査を兼ねた展覧会に近年取り組んでいる「Leaves」シリーズの新作を発表した。レウスのほか、ファウンドランド、ヘトヴィヒ・フーベン、クリスティアン・ニャムペタが最終候補として同展覧会に新作を発表している。(2016年1月17日まで開催)

ローマ賞は芸術振興のために1808年にルイ・ナポレオンが創設。以来、時代とともに変化しつつも、卓越した才能を持ったアーティストのさらなる成長と認知を支援する役目を担っている。2013年より、モンドリアン財団が運営を担当している。ブリジット・ドンケル(モンドリアン財団ディレクター)を審査委員長に、ペルニレ・エルブレッツン(批評家、キュレーター)、ベアトリクス・ルフ(アムステルダム市立美術館ディレクター)、ヤン・ファン・デ・パーフェルト(アーティスト、1987年にローマ賞受賞)、フランチェスコ・ストッチ(ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館キュレーター)、ロイ・ビルボア(アーティスト)が審査員を務めた。近年の受賞者には、ニコリン・ファン・ハルスカンプ(2009)、ピルヴィ・タカラ(2011)、ファルケ・ピサロ(2013)がいる。

ローマ賞[Prix de Rome]http://prixderome.nl/


Magali Reus Leaves (2015) Foto: Daniel Nicolas

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