Theaster Gates. dOCUMENTA(13) 2012
シカゴを拠点に活動するアーティスト、セアスター・ゲイツが、アメリカ合衆国ニュースクール大学ヴェラ・リスト美術・政治学センターによって新設されたヴェラ・リスト美術・政治学センター賞を受賞した。
セアスター・ゲイツは、参政権や社会的包摂に関する言説を展開、問題化する制作、活動で知られる。2006年から始まったドーチェスター・プロジェクトでは、貧困や暴力犯罪が深刻化しているシカゴのサウスサイド地区のふたつの建物を、図書館やキッチン、パフォーマンス・スペースを作ることで、地域の人々が集まる空間を創出した。また、現在も継続されている同プロジェクトは、展覧会やトーク等さまざまな形でも発表されている。ドクメンタ13（2012）やホイットニー・ビエンナーレ2010などに参加しているほか、今年はロンドンのホワイトキューブでも個展が開催された。
同賞はヴェラ・リスト美術・政治学センターの20周年を記念して創設され、深く洞察力を持った方法で、社会的公正の向上に挑戦するアーティストに与えられる。賞金は1.5万USドル（約122万円）。今回は審査委員長のオクウィ・エンヴェゾーのほか、カリン・クオーニ、リディア・マシューズ、スーザン・メイゼラス、ドロシー・Q.トーマスが審査を担当した。
Vera List Center for Art and Politics：http://www.veralistcenter.org/
Theaster Gates：http://theastergates.com/