ナフ・ハクとジェイ・サンダースがICIキュラトリアル賞2012を受賞

2012年11月14日、インディペンデント・キュレーターズ・インターナショナル(以下、ICI)は、ICIインディペンデント・ヴィジョン・キュラトリアル賞2012をナフ・ハクとジェイ・サンダースのふたりに授賞することを発表した。
ナフ・ハクは、ロンドンのガスワークスのキュレーター(2004-07)、ブリストルのアルノルフィニ現代美術センターの展覧会キュレーター(2007-12)を務め、現在はアントワープ現代美術館キュレーターに就任している。これまでにハッサン・カーンやコジマ・フォン・ボニンをはじめとする数多くの個展を手掛け、バッサム・エル・バローニやジェレミー・ビュードリーとともにマニフェスタ8のオンラインプロジェクト「The ARPANET Dialogues」を担当している。彼の思考の範囲が広がるようなアートセンター、展覧会、プロジェクトの多声性を考えさせる取り組みが評価された。
ジェイ・サンダースは、グリーン・ナフタリ(2005-10)のディレクターを務め、トニー・コンラッドやポール・シャリッツなどの個展を企画している。2012年にはエリザベス・サスマンとともに第76回ホイットニー・ビエンナーレを共同キュレーターを務めた。現在はホイットニー美術館のキュレーター及びパフォーミング・アーツのキュレーターに就任している。アーティストとの交流を通した作品への深い理解に基づいた企画を通して、新しいアーティストや見過ごされてきたアーティストなどを観客がより知ることのできる機会を提供している点が評価された。サンダースは今年3月にCCA北九州にて公開レクチャーを行なっており、来年2月には第5回恵比寿映像祭のゲスト・プログラマーとして参加する。
同賞は展覧会企画においてたぐいまれなる想像力と洞察力を発揮したキュレーターを表彰し、その才能を広く認知させる目的で2010年に設立された。二年ごとに開催され、若手及び中堅キュレーターを対象とし、既に国際的に活躍しているキュレーターによって候補者が選出される。受賞者には新しいプロジェクトに向けた資金4,000USドル(約31.8万円)を含む支援が与えられる。2010年の第一回目には現在ニューヨーク近代美術館にてアソシエイト・キュレーターを務めるドリュン・チョンが受賞している。今回は上述したふたりのほか、上海を拠点としたインディペンデント・キュレーターのビルジャナ・シリックら計15名が最終選考に残った。(各候補者の詳細はコチラ)11月19日に行なわれる授賞式では、ハンス・ウルリッヒ・オブリストがプレゼンターを務める。

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