香港のアートフェア、『ART HK12』開催

2012年5月17日、『ART HK12(香港国際アートフェア)』が香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)でスタートした。20日まで開催。
今回の『ART HK12』は、現代美術のアートフェアではその規模と水準で世界一とされる『アート・バーゼル』を運営するMCHグループの傘下に入ってから初の開催となる。前回よりさらに規模が拡大され、39カ国から266ギャラリーが参加し、前回の168ギャラリーから参加ギャラリー数を100近く増やしている。

日本からも主要部門にアラタニウラノ、オオタファインアーツ、小山登美夫ギャラリー、ギャラリー小柳、シュウゴアーツ、スカイ・ザ・バスハウス、ナンヅカ、ミヅマアートギャラリー、山本現代、レントゲンヴェルケの10軒、若手ギャラリー対象の「アートフィーチャー」に、アイランド、タケニナガワ、無人島プロジェクトの3軒、その他アジアのギャラリーを対象にした「アジア・ワン」に8軒とこちらも大幅に参加ギャラリー数が増えた形となった。

セールスは、開催前日のVIP対象のセールスを見る限りでは、全体的に鈍いスタート。ギャラリー小柳はヨーロッパのコレクターに、マルレーネ・デュマスの絵画作品を売却、ロンドンのピラー・コリアスはフィリップ・パレーノのクリスマスツリー作品を韓国人コレクターに売却など、いくつか大きな作品売却の話は聞こえてくるものの、会場の広大さに客そのものが来場しにくいブースもあるなど明暗が分かれた。

ヨーロッパの財政危機事情を反映してか、欧米ギャラリーのアジア市場に対する期待は非常に高く、パリのギャラリー・ペロタン、ロンドンのホワイトキューブ、そしてサイモン・リーの3つのギャラリーが今年新たに香港にスペースをオープンしたことも話題になった。既にスペースを持つガゴシアン・ギャラリーと併せ、中国大陸市場を見据えたギャラリーの戦略が透けて見える。

関連記事
フォトレポート
ART HK 12 (Hong Kong International Art Fair)
ART HK 12 (Hong Kong International Art Fair) Part 2
ART HK 12 (Hong Kong International Art Fair) Part 3

Copyrighted Image