サザビーズ・ロンドン、現代美術部門オークション結果

2010年10月15日、ロンドンのサザビーズで現代美術部門のイブニングセールが開催された。全体的に予想価格の範囲内での落札が多かったが、アンドレアス・グルスキーによる、北朝鮮で撮影された作品「Pyongyang IV」(2007)は、70万ポンドの上限予想価格を大幅に上回る132万9,250ポンド(およそ1億7,150万円)。またエリザベス・ペイトンの「Arsenal (Prince Harry)」(1997)も上限予想価格30万ポンドを上回る48万1,250ポンド(およそ6,210万円)で落札された。アンディー・ウォーホールの「Diamond Dust Shoes」は、イブニングセールの最も高額な落札作品であったが、予想価格内の155万3,250ポンド(およそ2億40万円)となった。

なお今回のオークションには、ミック・ジャガーの元婦人、ジェリー・ホールのコレクションから6点が出品された。フランク・アウアーバックの「Head of Helen Gillespie IV」(1965)は上限予想価格90万ポンドを上回る107万1,650ポンド(およそ1億3,820万)。ルシアン・フロイドの「Eight Months Gone」(1997)は60万1,250ポンド(およそ7,760万円)、エド・ルシェの「Sunset Junction」(1999)は13万3,250ポンド(およそ1,720万円)の高値でそれぞれ落札された。

イブニングセールの前に行われた20世紀イタリア美術部門のセールでは、ルチオ・フォンタナの1959年と1965年の「Concetto Spaziale, Attese」がそれぞれ228万1,250ポンド(およそ3億円)で共に同部門の最高落額札作品に。フォンタナはその他のロットもいずれも高額となった。またジョルジョ・デ・キリコの「Interno Metafisico (Natura Morta Metafisica)」が183万3,250ポンド(およそ2億3,680万円)、アルベルト・ブッリの「Bianco Plastica L.A.」が82万5,250ポンド(およそ1億660万円)に。36点のロットのうち、不落札は5点のみであった。

翌日開催されたデイセールの最も高額な落札作品はギュンター・ユッカーの「Nagelbild」(1969)。30万ポンドの上限予想価格を上回る45万7,250ポンド(およそ5,900万円)で落札された。この日は立体作品も多く出品され、アニッシュ・カプーアの1996年の無題作品は3万ポンドの上限予想価格を上回る12万1,250ポンド(およそ1,570万円)、ジェニー・ホルツァー「White Arno & Blue Tower」も6万ポンドの上限予想価格を上回る10万3,250ポンド(およそ1,330万円)で落札された。ジョン・マクラッケンの「Velocity」(1995)とロニ・ホーンの「Key and Cue: The Brain – is Wider than the Sky」も共に5万5,250ポンド(およそ710万円)と、予想価格範囲内ながら高額で落札された。また、杉本博司のゼラチンシルバープリント「Tasman Sea, Ngarupupu」(1990)も2万5,000ポンドの上限予想価格を上回る3万7,250ポンド(およそ480万円)で落札されており、カプーアら同様、相変わらず人気の様子が伺える。

ニュース サザビース現代アジア・アートのオークション好調を持続(2010年10月6日)

Sotheby’s: Contemporary Art Evening Auction (Sale L10024)
http://www.sothebys.com/app/live/lot/LotResultsDetailList.jsp?event_id=29869&sale_number=L10024

Sotheby’s: 20th Century Italian Art (Sale L10624)
http://www.sothebys.com/app/live/lot/LotResultsDetailList.jsp?event_id=29944&sale_number=L10624

Sotheby’s: Contemporary Art Day Auction (Sale L10025)
http://www.sothebys.com/app/live/lot/LotResultsDetailList.jsp?event_id=29975&sale_number=L10025

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