2016年のマニフェスタ11は、チューリッヒで開催

2013年5月22日、マニフェスタ財団は2016年のマニフェスタ11をチューリッヒで開催することを発表した。
マニフェスタは1996年にヨーロッパ現代美術ビエンナーレとして、オランダのロッテルダムで始まったのを皮切りに、毎回ヨーロッパ内から会場となる都市を選出して開催している。選出される都市は大都市のみならず、地方都市も含まれるのも特徴のひとつ。2010年にはスペインのムルシアで開催し、地理的にも近い北アフリカに焦点をあてたり、昨年はベルギーのリンブルフを会場としたが、ラテンアメリカ美術に詳しいキュレーターを選出するなど、ヨーロッパをさまざまな視点から捉えようと試みている。また、来年開催されるマニフェスタ10は世界最古の美術館のひとつであるエミルタージュ美術館を中心にサンクトペテルブルクで行われる。
古くから芸術や知に対して拓かれ、革新的な政治、芸術運動を生み出してきたチューリッヒは、現在では経済およびテクノロジーの最先端をいく都市という側面も併せ持つ。こうした背景を持ったチューリッヒでの開催が決定した2016年のマニフェスタに対して、都市空間や社会におけるアートの役割を再検討する機会としての期待が高まる。

MANIFESTA:http://manifesta.org/

過去の開催都市及びキュラトリアルチーム

マニフェスタ1(1996)|ロッテルダム(オランダ)
チーフ・キュレーター:カタリン・ネレイ
共同キュレーター:ローザ・マルティネス、ヴィクトル・ミジアーノ、アンドリュー・レントン、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト

マニフェスタ2(1998)|ルクセングルク(ルクセングルク)
キュレーター:ロバート・フリック、マリア・リンド、バーバラ・ファンダーリンデン

マニフェスタ3(2000)|リュブリャナ(スロベニア)
キュレーター:フランチェスコ・ボナーミ、オレ・ボウマン、マリア・ウラヴァヨハ、キャスリン・ロンバーグ

マニフェスタ4(2002)|フランクフルト(ドイツ)
キュレーター:イアラ・ボブノヴァ、ヌリア・エンギータ・マヨ、ステファニー・モワドン=トランブレー

マニフェスタ5(2004)|ドノスティア=セバスティアン(スペイン)
キュレーター:マルタ・クスマ、マッシミリアーノ・ジオーニ

マニフェスタ6(2006)|ニコシア(キプロス)※中止
キュレーター:マイ・アブ・エルダハブ、アントン・ヴィドクル、フロリアン・ヴァルトフォーゲル

マニフェスタ7(2008)|トレンティノ=アルト・アディジェ/南ティロル自治州(イタリア)
キュレーター:アダム・ブダック、アンセルム・フランケ、ヒラ・ピレグ、ラクス・メディア・コレクティヴ

マニフェスタ8(2010)|ムルシア&カルタヘナ(スペイン)
キュレーター:アレクサンドリア・コンテンポラリー・アート・フォーラム(ACAF)、チャンバー・オブ・パブリック・シークレッツ、トランジット

マニフェスタ9(2012)|ゲント、リンブルフ(ベルギー)
キュレーター:クアウテモック・メディーナ
アソシエイト・キュレーター:カテリーナ・グレゴス、ドーン・アデス

マニフェスタ10(2014)|サンクトペテルブルク(ロシア)
キュレーター:未発表(2013年5月23日時点)

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