フリーズ・アートフェア開幕


LISSON GALLERY: Ai Weiwei, Divina Proportione (2010)

2011年10月13日、ロンドンで世界各国からおよそ170のギャラリーが参加するアートフェア、フリーズ・アートフェアがスタートする。

ギリシャの財政破綻が報じられ不況ムードが漂う中、フェアの売上の行方が注目されていたが、一般公開に先立ち12日に行なわれた内覧会を見る限り、コレクターの購買力は未だ衰えていない様子。
リッソン・ギャラリーは、今年4月に中国政府によって拘束され、世界中から注目を集めた艾未未の作品「Divina Proportione」(2010)をエディション作品としては高額の28万ユーロで売却。同じくリッソン・ギャラリーで出品されたライアン・ガンダーの作品「Self Portrait 」(2011)は6万ポンドで売却。
一方、不況ムードを察してか、多くのギャラリーで、1万ユーロ以下という価格を抑えた小さな作品が出品されているのも特徴的であった。11日、美術館並みのスペースをオープンしたホワイトキューブで作品が展示されているマリエタ・キルレスクの作品は、ギャラリー・ミッキー・シューベルトから出品され、大小3点の平面作品4000ユーロから8000ユーロでフェア開始直後に完売。


Left: Micky Schubert: Marieta Chirulescu, Left: Untitled (2011). Right: Untitled (2011). Right: Gavin Brown’s Enterprise: Left: Martin Creed. Right: Joe Bradley

若手、大御所を問わず、すでに名前が知られているアーティストの作品や、ホワイトキューブ、リッソン・ギャラリーなど有名ギャラリーにある作品が堅調に売れる反面、まったく無名の新人の作品や、若手ギャラリーの個展セクションであるフレームの参加ギャラリーは苦戦を強いられている様子であった。

一方、シャンパンのメーカー、ポメリー社がスポンサーとなって贈られるフリーズ・アートフェア 2011スタンド賞は、一般公開に先立って行われた12日の内覧会で発表され、ニューヨークのギャラリー、ゲヴィン・ブラウンズ・エンタープライズが受賞した。
日本からの参加は、タカ・イシイギャラリー、小山登美夫ギャラリー、およびフレームに参加するタケニナガワの3軒。

一般公開は10月16日まで。

ニュース
ホワイトキューブ、ロンドン市内に新スペース開廊(2011/10/12)

フォトレポート
Frieze Art Fair 2011 Part 1

Frieze Art Fair
会場:リージェンツ・パーク、ロンドン
会期:2011年10月13日–16日
http://www.friezeartfair.com/

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