平成27年度芸術選奨文部科学大臣賞

2016年3月9日、文化庁は芸術各分野における優れた業績、またはその業績により各部門に新生面を開いた芸術家に贈られる芸術選奨文部科学大臣賞および同新人賞の受賞者を発表した。美術部門大臣賞は、村上隆と陶芸家の林恭助、同部門新人賞にはミナペルホネンの皆川明が選出された。

村上隆は、森美術館で日本国内では14年ぶりとなる大規模個展『村上隆の五百羅漢図展』の成果による受賞。とりわけ、東日本大震災を契機に制作された「五百羅漢図」の桁外れの規模と完成度が、日本の文化や歴史を根源的に俯瞰する、かつてない道標を示していると評価された。

林恭助は、中国宋代に誕生し、技術の継承が断たれていた「曜変天目」の復元に成功。これまでの充実した成果が表れた『林恭助展』が評価されての受賞。美濃陶芸協会会長を務める林は、中国、韓国の展覧会にも招待され、更なる国際的な活躍も期待される。

美術部門新人賞の皆川明はスパイラルガーデンと長崎県美術館を巡回した展覧会『1∞ ミナカケル』の成果を評価されての受賞となった。そのほか、芸術振興部門大臣賞を六本木アートナイトをはじめとする活動が評価された日比野克彦が受賞。映画部門新人賞を『ハッピーアワー』を監督した濱口竜介が受賞した。贈呈式は、3月15日(火)に東京・千代田の都市センターホテルで開催される。

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