コーチ=ムジリス・ビエンナーレ2014

2014年12月12日、一昨年に続き第2回目となるコーチ=ムジリス・ビエンナーレ2014が開幕する。アーティストのジティーシュ・カラトがアーティスティック・ディレクターを務め、「Whorled Explorations」のテーマのもと、30カ国/地域から95名のアーティストが参加する。

コーチ=ムジリス・ビエンナーレは、2012年にボース・クリシュナマチャリとリヤス・コムのふたりのアーティストが設立したコーチ・ビエンナーレ財団の主催で同年12月から翌年2月まで開催された。展覧会会場は、前回に続き、植民地政策により建てられた複数の歴史的建造物やパレード・グラウンズ広場が使用される。

今回の「Whorled Explorations」の並行する出発点となるのは、14世紀から17世紀を舞台とするケララ州に残る、時代的には重なり合うものの、直接的には関係のないふたつの歴史的なエピソード。それは、大航海時代の中心的な交易都市であり、中世以降のインド数学に貢献した数学、天文学におけるケララ派を生み出した街としてのケララ州。コーチ=ムジリス・ビエンナーレ2014では、展覧会をこの土地に一時的に組み立てられた展望台ととらえ、歴史や地理、宇宙、時間、空間、幻想、神話などを参照した世界地図を描くための感覚的な問題と概念的な問題をひとつにまとめるために、伝説的な大航海時代に由来する幅広い語彙を活用していく。

参加アーティストには、ラクス・メディア・コレクティヴやダヤニータ・シン、スタジオ・ムンバイのビジョイ・ジェインらインド出身インド在住のアーティストや、インド出身のアニッシュ・カプーア。アジア・オセアニア地域より、来年の第56回ヴェネツィア・ビエンナーレ・オーストラリア館代表フィオナ・ホール、森美術館の個展が控えるディン・Q・レ、ヒューゴ・ボス・アジア・アート賞の第1回受賞者クワン・シャンチ[關尚智]、そして、日本から、クワクボリョウタが参加。そのほか、ウィリアム・ケントリッジ、カデル・アッティア、モナ・ハトゥーム、アドリアン・パーチ、マーク・ウォリンジャー、マーティン・クリードなど。

また、会期中には毎週異なるキュレーターが作成したプログラムを上映する「Artist’ Cinema」や、現代美術のみならず現代社会について話し合うためのプラットフォームを目指したセミナー&トークプログラム「History Now」、そのほか、学生向け、子供向けのプログラムも用意されている。

コーチ=ムジリス・ビエンナーレ
2014年12月12日(金)-2015年3月29日(日)
http://www.kochimuzirisbiennale.org/

Copyrighted Image